[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
エネルギー高等研究計画局(ARPA-E)
元記事公開日:
2015/07/30
抄訳記事公開日:
2015/10/22

輸送で使用されるエネルギーを削減する為の5つの新プロジェクト

ARPA-E Announces Five New Projects to Reduce Energy Use for Transportation

本文:

2015年7月30日付のエネルギー高等研究計画局(ARPA-E)によるTRANSNETプロジェクトに関する報道発表の概要は以下の通りである。

エネルギー省のARPA-EはARPA-Eの最新のプログラムである「交通機関のネットワーク効率のための新規通知機能を利用した旅行者応答アーキテクチャ」(Traveler Response Architecture using Novel Signaling for Network Efficiency in Transportation, TRANSNET)の一部として、5つの画期的なプロジェクトに対して1,450万ドルにのぼる資金提供を行うと発表した。 TRANSNETプロジェクトチームは旅行者に対して目的地に到達するための最もエネルギー効率が高い移動手段についての情報を提供する新しいソフトウェアシステムを設計する。仮に広く利用されれば、TRANSNETプロジェクトは既存のインフラと輸送技術の範囲内でエネルギー利用の大幅な削減を促進できる可能性がある。

多くの場合、旅行者や通勤客の移動手段の選択は、交通の複雑性、利便性、輸送の形態や好みの違いなどの要因で相当なエネルギーを無駄にしている。旅行者及び通勤客がエネルギー消費を抑えた旅行の選択肢を与えられても、それによって旅行の所要時間、費用または利便性が損われる場合には、これらのエネルギー効率の高い選択肢を利用する可能性はより低くなると思われる。

TRANSNETシステムは、スマホ又はその他の通信機器からアクセス可能なソフトを使用しているユーザーに対して、よりエネルギー依存度が低い旅行の選択肢を特定し、旅行者及び通勤客に最も効率の良い交通機関の選択肢を提供するようになる。このソフト開発のためにプロジェクトチームは既存の入手可能なデータを活用して米国の都市部における交通網のシミュレーションを行い、種々の輸送パターンにおいてどの程度エネルギーが消費されているかを計量する。またチームは、エネルギー削減量を計量し、ユーザーの好みを特定し、また旅行者が効率の高い選択肢を採用する様に奨励するために必要な情報を提供する為の制御アーキテクチャを設計する。選ばれたTRANSNETプロジェクトの実例として、アトランタ市内の地下鉄のリアルタイム交通量モニタリングデータや携帯ネットワークから収集された高速道路の速度データを活用したジョージア工科大学での取り組みが示されている。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]