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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2015/09/22
- 抄訳記事公開日:
- 2015/10/28
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未来の自動車
- 本文:
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連邦教育研究省(BMBF)は自動走行に関する研究を助成することとし、これに関して概略下記のような報道発表を行った。
自動走行は最も有望なイノベーション分野の一つである。最近のフラウンホーファーよる調査では、走行支援システムと高度自動走行機能によってもたらされるドイツにおける付加価値は2025年で約84億ユーロに上ると推定されている。モビリティのデジタル化はチャンスであると同時に挑戦でもある。電気自動車とスマートな走行制御は、将来の道路交通における安全性を著しく向上させることができる。BMBFは自動研究を助成するために、様々なプロジェクトを総額5,000万ユーロで支援する新しい研究アジェンダをスタートさせる。
ヴァンカ大臣はフランクフルト・モーターショー(IAA)において「未来の自動車はドイツにおいて開発されなければならない。デジタル技術と世界レベルの自動車製造とを成功裡に融合させ、世界市場において中心的役割を果たしていく。そのための十分なチャンスがあると考える」と語った。大臣は更に自動車の走行をより快適にする数多くの有用な開発についても言及し、「年齢を重ねても、変わらずに動けるようしたい。自動走行はそれについて大きな助けとなる。高度に自動化された走行によってエネルギー効率も改善でき、その結果、騒音や排気ガスも減少することになる。ただし、自動車は将来ハッカー攻撃の的になるリスクが明らかであり、この点から道路交通におけるデジタル・セキュリティについて集中して研究していく」と述べた。
モーターショーにおいてヴァンカ大臣は“autoSWIFT“と題する最初のプロジェクトに800万ユーロの助成を行うことを確約した。このプロジェクトでは学界アカデミアと産業界(Audiがコーディネータとなり、Bosch、カールスルーへIT研究センター、グローバルファアンドリー、Infineon等)が共同で最新の技術をより速くかつ適切な形で自動車に応用できるよう取り組むことになっている。その中心となるのはドイツ自動車産業界のバリューチェーン全般にわたり開発される自動車の新しい機能である。
ヴァンカ大臣は「自動車に関する重要なイノベーションの80%が新しい電子システムに基づいていることを考えると、プロジェクトのポテンシャルは非常に明確である」と強調した。これに伴いBMBFは増大する技術的な要求に対応していく。自動車にエレクコトロニクスを増やすということは、更なる信頼性や安全性の向上に加えて、特に高温や厳しい環境条件、そして電子的なノイズ等に対する抵抗力が必要になる。更にヴァンカ大臣は「自動車をより安全にし、より高いエネルギー効率を達成するためにデジタル化を利用していく」と述べた。
[DW編集局]