2015年9月11日付の「中国科学報」ネット版は、「中国·アラブ技術移転センターが設立された」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。

2015年中国·アラブ諸国博覧会が9月10日に寧夏回族自治区銀川市で開催された。同日、科学技術部(MOST)の万鋼部長、寧夏回族自治区の李建華党委書記、アラブ連盟のバトア事務局長補佐及びサウジアラビア、エジプト、アルジェリア、オマーン、モロッコ等アラブ諸国の科学技術大臣は中国·アラブ技術移転センターの除幕式に出席した。これは同技術移転センターが正式にオープンし、運営を始めることを意味する。

中国·アラブ技術移転が習近平国家主席の提唱した「一帯一路」の構想に応じて中国·アラブ諸国の科学技術協力を促進するために、中国科学技術部(MOST)と寧夏回族自治区の共催による設立された。同センターの設立は、中国とアラブ諸国の技術移転機構、技術移転協力ネットワークの構築、科学技術人材の育成及び地域におけるイノベーション協力·発展の促進に対して重要な意義を持っている。

中国·アラブ技術移転センターは中国とアラブ企業の協力におけるニーズに着目して、企業間の交流、技術商談、技術養成等を通じて技術移転、イノベーション協力を推進し、地域共同発展を促進することを目的とする。

中国·アラブ技術移転センターは中国·アラブ国家技術移転協力プラットフォームにより、中国、アラブ諸国に技術移転の動向、活動情報、科学技術イノベーション政策等を提供する。その他、同センターはアラブ諸国の技術発展のニーズに基づき、一連の中国·アラブ技術移転活動を催し、先進応用技術、技術マネージャー及び科学技術イノベーション関連研究コース等の多様な形式によって中国·アラブ諸国の技術発展を促進し、双方の機構による先進応用技術模範基地の共同建設を支援する。

今後、中国·アラブ技術移転センターは中国の省、市、自治区の技術移転機構を通じて国内の企業、大学、科学研究機関、アラブ諸国の技術移転機構と協力し、アラブ諸国で双務性の技術センターの創設を目指す。

[JST北京事務所]