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- 国・地域名:
- 中国
- 元記事の言語:
- 中国語
- 公開機関:
- 中国科学報
- 元記事公開日:
- 2015/09/22
- 抄訳記事公開日:
- 2015/11/04
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中国、建設中の原発規模で世界一
- 本文:
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2015年9月22日付の「中国科学報」ネット版は、「中国、建設中の原発規模で世界一になる」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。
「2015年は中国の原発再開の重要な年である。現在、中国が建設する原発ユニットは26基、設備容量は2850万キロワットで、建設中の原発の規模で世界一である。また、商業運転する原発ユニットは23基で、設備容量は2138.6万キロワットに達した」と、中国原子力エネルギー協会の張華祝理事長は4月、同協会の2015年次総会でこう語った。
原発再開は安全なエネルギー供給及び大気汚染防止の有効な手段である。今後、5年間で、中国の新増設備容量は4000万キロワットに達する見込みである。そのうち、2015年に中国の原発再開プロジェクトの中には、福建省の福清発電所第5号機、遼寧省の紅沿河第5号、6号機、自主的な知的財産権を有する最新型の原子炉「華龍一号」等が含まれている。
原子力エネルギー協会の張理事長は、「2030年まで、中国の原発技術の戦略的な好機が続く。しかし、原子力エネルギー業界は段階的な課題とチャンレンジに直面しなければならない。例えば、AP1000(※1)の自主開発問題や内陸部の原発建設における実証研究の必要性である」と指摘した。
その他、中国原発技術は海外輸出に向けて重要な段階に入った。例えば、中国広核グループ(※2)は相次いでアルゼンチン、エジプト、サウジアラビア、南アフリカ、英国、フランス、ヨルダン、エルメニア等の国と原発の技術協力協議書を締結した。※1 AP1000は現在世界で最も安全性が高く、最も進んだ技術とされる、米国の原子力·プラントメーカーが開発した第三世代プラスの加圧水型原子炉で、中国は2006年に「AP1000型原子炉」を導入した。
※2 中国広核グループは中国国務院·国有資産監督管理委員会下の原子力企業、以前の名前は中国広東核電グループであった。2013年、中国広核グループ(China General Nuclear Power Group, CGN)と改名し、広東省以外への事業の展開を意味する。 [JST北京事務所]