[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国防総省(DOD)
元記事公開日:
2015/08/28
抄訳記事公開日:
2015/11/10

シリコンバレーに新フレキシブル電子部品製造イノベーションハブ

DoD Announces Award of New Flexible Hybrid Electronics Manufacturing Innovation Hub in Silicon Valley

本文:

2015年8月28日付の国防総省(DOD)によるフレキシブル電子部品製造ハブに関する発表記事の概要は以下の通りである。

カーター国防長官の発表によると、オバマ大統領は新規に設立されるフレキシブル・ハイブリッド・エレクトロニクス(FHE)の製造イノベーション研究所(Manufacturing Innovation Institute for Flexible Hybrid Electronics)を、シリコンバレーのフレックステック・アライアンス社(FlexTech Alliance)率いる162の企業、非営利団体、独立した研究所及び大学で構成されるコンソーシアムに授与する。

このコンソーシアムは全米での激しい競争入札過程を勝ち抜いて選定され、今後この共同契約は米空軍研究所(AFRL)により管理される。投資総額は1億7,100万ドル、内7,500万ドルは国防総省から5年間に亘ってファンディングされ、産・学並びに地方政府から9,000万ドル以上の拠出金が当てられる。

政権が創設を計画しているのはこの種の9つの製造機関の内の7番目であり、国防総省主導の機関は6つの製造機関の内の5番目である。2012年にオバマ大統領が発表した製造イノベーションの全米ネットワーク(National Network for Manufacturing Innovation、NNMI)の一環として、産・学・官より最高の頭脳を集めFHEの製造で米国の優位性を更に前進させるものである。新興のFHEセクターはエレクトロニクス産業に革命をもたらす。アップル社からロッキード・マーチン社そしてスタンフォード大学やMITなどの大学を含む主要な研究所/大学等に支えられたシリコンバレーに拠点を置くフレックステック・アライアンス社コンソーシアムは国防総省と技術界の間で長く続いている官民パートナーシップの新たな章の始まりを告げている。

FHEの製造とは電子機器の操作に関する新技術と、フレキシブル・伸縮性基板に高精度印刷を施す事を通じて、電子回路の生産やセンサー実装における革新的な製造を意味している。潜在的な製品群は、ウエラブル機器から最新の医療・健康モニタリング技術に及び、既に世界を相互接続しているセンサーの種類と性能を確実に向上させる。これらの技術は民生・軍事用の両面で応用される。

シリコンバレーのリーダー達との初回円卓会議は国防イノベーション部隊-実験(DIUx)において開催される旨が発表され、さまざまな企業や起業家と協同する場としてモフェット(Moffett)連邦飛行場に前哨基地を設ける計画が披露された。これらの国防総省のイニシアチブと傘下の世界水準の研究所並びにシリコンバレーのイノベーションの文化が合わさって軍事技術の開発サイクルを加速し、国防総省の重要なニーズに集中しながら併せて新たな商業的機会をも創出する。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]