[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立科学財団(NSF)
元記事公開日:
2015/09/14
抄訳記事公開日:
2015/11/17

スマートで人間中心のサービスシステムに1000万ドルを投資

NSF invests $10 million in smart, human-centered service systems

本文:

2015年9月14日付の国立科学財団(NSF)の標記報道発表の概要は以下のとおりである。

交通輸送から医療に至るまでサービスシステムは、毎日の生活をより快適により実り多いものにする。データを基に学習する新技術は、サービスシステムにインテリジェンスをもたらし、個別のフィードバックやインプットを取り込むことで、人を中心とするシステムを可能にする。このようなシステムは、個人に適応可能な相互対話を通じて、さらなる価値を創造できる。NSFはそのようなシステムに1000万ドルを投じて、スマートで人間中心のサービスシステムを生み出す革新的な新規提携プロジェクトを支援する。

この学際的プロジェクトでは学術界と民間セクターとの間の高度の対話型協力に取り組む。各機関は、サービスシステムの性能を飛躍的に向上させるような方法で、新興のスマート技術の推進、適応、組み込みを図る。

スマート・サービスシステムはデータを活用して学習・適応し、将来発生しうる状況への対処方法を改善するための意思決定を容易にする。このようなシステムでは、サービス機能を向上させるパターンや優先傾向を認識する。このような適応能力は、センシング、調整、通信、制御、その他の目的のための新技術によって可能になる。検出、分類、位置特定の新技術も、サービスシステムをよりスマートにするのに役立つ。

当然のことながら人間中心のサービスシステムは、その運用に際し(エンドユーザ、受信者、受益者、プロバイダ、政策決定者といった)人との対話を行う。このような対話が人々にサービスと思われる付加価値を提供するものでなければならない。

2015年のNSFのファンディングによる「スマートで人間中心のサービスシステム」を対象にした「イノベーションのための協力:イノベーション能力の構築」(Partnerships for Innovation: Building Innovation Capacity (PFI:BIC))プロジェクトは次の10件である。

・毒性のある藻類ブルーム(水の華)の監視・管理の強化を目的としたスマート・サービスシステム(ESP-net)
・”Pathtracker”: 感染症の検出と疫学を目的としたスマートフォン・ベースのモバイルシステム
・スマートで常時接続の健康監視システム
・「スマートでクラウドソースの都市配送(Smart Crowdssourced Urban Delivery: CROUD)」システム
・災害対応能力の向上を目的とした、回復力を備えた先進的マイクログリッド(小規模発電網)技術の開発
・水系及び大気系ナノ粒子のユビキタス定量化のための機械学習と、モバイル・イメージング及びセンシング・ツールとの、人間中心のスマート統合
・病院環境での肉体作業向けの適応型ロボットによる介護アシスタント
・実用性主導のスマート・エネルギー・サービス
・顧客注文に適応する整形術の3-Dプリンティングのためのサイバーフィジカルサービスシステム
・費用対効果に優れ正確で回復機能を有する室内測位システム

[DW編集局+JSTワシントン事務所]