[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2015/09/25
抄訳記事公開日:
2015/11/18

中国の科学技術体制改革が実施段階へ

科技体制改革进入“施工”阶段

本文:

2015年9月25日付の「中国科学報」ネット版は、「中国の科学技術体制改革が実施段階に入る」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。

9月25日、中共中央弁公庁と国務院弁公庁は「科学技術体制改革深化実施プラン」を発表した。同実施プランでは、科学技術計画管理(ファンディングシステム管理)、科学研究プロジェクトと資金管理、重大科学研究基礎施設の共有、科学技術成果の活用、処置と収益管理改革等の10分野32項目の改革措置が含まれる。その要点は以下の通りである。

問題点一:科学技術資源の分散重複、閉鎖性、効率の低下、戦略目標自体の不明確性。
実施措置:1、政府の統一協調管理体制と戦略策定コンサルティング体制の完備·実施。2、中央財政による科学技術計画管理の深化。3、科学研究プロジェクトと資金管理の合理化。4、マクロ経済指標·統計体系と業績評価メカニズムの完備。
目的:科学技術管理体系と管理能力の現代化の促進

問題点二:科学技術者のインセンティブの欠如。
実施措置:1、イノベーション型人材の育成モデルの構築。2、科学技術者の分類評価の実施。3、科学技術奨励制度改革の深化。4、院士制度の改善と完備。
目的:科学技術者の積極性と創造性を十分に引き出し、発揮させる。

問題点三:成果転化ルートの滞り、体系の不健全。
実施措置:1、科学技術成果の使用、処置と収益管理改革をより深化することを実施。2、技術移転メカニズムの完備。
目的:有効的な科学技術成果転化の経路の確保。

問題点四:大型企業イノベーションの牽引力の不足及び中小企業のイノベーション能力の欠如
措置:1、企業主導による産業技術·イノベーション実施メカニズムの構築。2、中小企業に対する支援方式の完備。3、産学研協同イノベーション体系の整備。
目的:企業が技術イノベーションの主体となるよう促進し、企業の競争力を向上させ、科学技術イノベーションによる産業の発展を促す。

総体的な発展目標:2020年までの中国の科学技術発展の総体目標として、基礎科学、先端科学及び自主イノベーション能力の顕著な増強、科学技術による経済社会発展を促進し、2050年までに世界の科学技術強国として基礎を定めることとしている。

[JST北京事務所]