[本文]

国・地域名:
ロシア
元記事の言語:
英語
公開機関:
ロシア大統領府
元記事公開日:
2015/09/21
抄訳記事公開日:
2015/11/25

プーチン大統領とコチュコフFASO長官との会談

Meeting with Director of the Federal Agency for Scientific Organisations (FASO) Mikhail Kotyukov

本文:

ロシア大統領府の2015年9月21日付標記記事では、プーチン(Vladimir Putin)大統領とコチュコフ(Mikhail Kotyukov)連邦科学機関庁(FASO)長官との会談を報じている。コチュコフ長官は、FASOの活動の現状、及びロシア科学アカデミー(RAS)や主要科学機関に関わる業務の概要を大統領に報告しているところ、右報告の概要は以下のとおり。

今年は、新規に約6施設が利用可能になる。これらの施設では開設当初から十分な設備を備えており、最先端の研究が可能である。これら施設の一部は研究設備の共同利用センターとなり、RAS、大学、その他の研究機関、さらには国際協力にも開放される。

研究所の所長候補に年齢制限を設ける法案が可決した際、論争が巻き起こった。しかし、すでに80の研究所で選挙が行われ、多数決と任命による手続きを経て新所長が選出されている。新所長の平均年齢は58歳である。改革以前は63歳であった。しかし、これまで選挙が行われた研究所の平均年齢はずば抜けて高く、70歳を超えていた。

FASOの目下の業務は、科学組織の再編である。これは2つの方向で進められている。1つは、研究所の法的な統合に関してである。FASOが支援するパイロット・プログラムは今年の初めにはたった5件だったが、現在23まで増えている。当該プログラムには120の組織が参画しているが、15件のプロジェクト、68の研究所に関してはすでに法的な決定が下され、再編のプロセスが進行中である。

もう1つは、科学研究の調整に関してである。この調整とは、(上述のような)研究所の法的な統合ではなく、RASのプログラム枠で実施される重要課題の共同研究を想定している。この種のパイロット・プログラムのいくつかが現在議論の対象になっている。それらプログラムには、シベリア、ウラル、ヴォルガ地域に散在する6つの研究所が関与し、新しい構造を持つ新材料の開発を目指す材料研究プログラムなどがある。成果として得られる新技術では、航空機製造、原子力、エンジニアリング、医療、その他のセクターでの応用が期待される。

[DW編集局]