ドイツ連邦経済エネルギー大臣とフランス経済産業デジタル大臣がパリにおいて「経済界におけるデジタル化の加速」を標語とした会議を開催（10月27日）。これに関して連邦経済エネルギー省（BMWi）は概略下記のような報道発表を行った。

同会議にはオランド フランス大統領の招待によりメルケル首相、ユンカー欧州委員長、アンドルス・アンシプ副委員長をはじめとする、新興企業、国際的企業、公的機関等の高位代表者400人以上が参加した。

ガブリエル大臣談：「最良の独仏のパートナーシップを新しい、デジタルな基礎の上に立て、両国経済のデジタル化を進めていく。これは欧州のデジタル単一市場の形成に大きな寄与が期待されている。特に重要となるテーマ分野として三つ挙げられる。第一は産業のデジタル化、第二は、クラウド・コンピューティング、ビッグ・データにおいてどのように協力をしていくのかというデジタル・イノベーションで、両国が新興企業をどのように支援し、ネットワークしていくのか、ということがある。第三が両国の企業および市民を強くし、デジタルな欧州域内市場の急速な実現のために寄与する“digital sovereignty”である」。

両大臣は「経済におけるデジタル化の加速」に関して声明を発表し、産業のデジタル化を優先して協力することとなった。例えばクラウド・コンピューティングやビッグ・データのような領域でデジタル・トランスフォーメーションやイノベーションにおける重要な一歩を踏み出すために具体的なプロジェクトを進めていく。

会議の中でドイツの「BMWiヤング・デジタル・エコノミー」評議会とフランスのデジタル問題ナショナル評議会（Conseil national du numerique）が共同で「欧州におけるデジタル・イノベーションとデジタル・トランスフォーメーション」のための行動計画をガブリエル大臣とマクロン大臣に提出した。これは欧州におけるデジタル単一市場の共同構築と国際的競争力のある欧州デジタル経済に向けての強化に関する15提案を含むものである。

会議に先立ち、データ・エコノミー、industrie 4.0、欧州における新興企業の成長、電子請求書、デジタル・イノベーション・ハブ、クラスター “Smart Factory&Big Data“というテーマについて6つのワークショップが開催される。これは独仏間で、デジタル経済の領域において幅広いベースで協力して行こうとするもので、同時に独仏の新興企業が両国の投資家にそのビジネス・モデルを紹介して資金を募るという機会を提供するものである。

[DW編集局]