[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立標準技術研究所(NIST)
元記事公開日:
2015/10/27
抄訳記事公開日:
2016/01/04

サイバーセキュリティー求人のヒートマップ作成を支援

NIST to Support Cybersecurity Jobs “Heat Map” to Highlight Employer Needs and Worker Skills

本文:

2015年10月27日付の国立標準技術研究所(NIST)によるサイバーセキュリティ(CS)職の需給ヒートマップに関する発表記事の概要は次の通りである。

米国商務省の「スキルズ・フォー・ビジネス」イニシアチブの一環として、NISTは全米の重要なCSに関する求職・求人情報を表示する可視化ツールの開発に資金拠出する。本プロジェクトは、CS人材に対する急速な需要の高まりに対応するため、NISTの「CS教育のための全米イニシアチブNational Initiative for Cybersecurity Education (NICE)」による支援の下、雇用主、求職者、政策立案者、訓練提供者(training providers)並びにガイダンスカウンセラーの支援が可能なデータ提供を目的とする。

IT専門職並びに組織のための非営利事業者団体であるCompTIAは、雇用市場のアナリスト並びに研究企業Burning Glass Technologiesとパートナーシップを組んで、幅広い調査研究を行い全米のCS従事者に対する需要と供給を可視化する「ヒートマップ」を作るための3年間の助成金を授与された。ヒートマップは人気の高い可視化ツールで、この場合は、地理的な需要と供給の集中度の相対的な違いをさまざまな色合いを使って表示する。CompTIAには初年度の助成金として24万9,000ドルが授与された。

アンドリュース商務副長官によると、職種主導型の職業訓練を優先したのは初めてで、この投資により全米の23万以上にも及ぶCS求人の需給を調整するのに役立つ。企業の需要を満たして労働者を21世紀の職種に備えさせるのが戦略である。NICEのピータセン長官は、このツールにより雇用主・求職者が共にCSに関する需給を都市単位や州単位で把握する事が可能となる。学生や求職者はこの情報により選択可能な多様なキャリア・パスが分かり、教育者や訓練提供者はカリキュラムやプログラムを新興の労働需要を満たす様に調整することが出来る。

CompTIAの調査によると企業の74%は2年前に比べてCSへの懸念が高まっていると評しており、それを反映してBurning Glass社の調査ではCS関係の求人は2010-2014比で91%も伸びている。ヒートマップは、開発後は求人情報を反映するために90日毎に更新される予定で、これはNICEの全米CS労働力枠(National Cybersecurity Workforce Framework)の分類に従い雇用主が求めている職位・職名、技能、学歴、認定書等、経験並びに他の資格が表示される。NICE求人・求職ヒートマップは更に、必要な学位や認定書を有する労働者の供給情報も提供する予定で、初版は2016年末頃に公開される予定である。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]