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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 大統領府
- 元記事公開日:
- 2015/11/04
- 抄訳記事公開日:
- 2016/01/07
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ビッグデータのハブとスポーク
- 本文:
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2015年11月4日付の大統領広報室によるビッグデータ(BD)に関する発表記事の概要は以下の通りである。
米国科学財団(NSF)はBDに関して幾つかの重大な発表を行った。それは収集された大型で複雑なデータから知識や洞察力を抽出する能力を向上させるのみならず、科学及び工学での発見のペースを加速し、国家安全保障を強化し、米国のスマート都市の成長と発展に拍車をかける内容である。
BDハブ
米国の「ビッグデータ研究開発イニシアチブ」の一環として、又新興のデータサイエンスの領域を加速するために、NSFは全米に4つのBD地域イノベーションハブを創設するための総額で500万ドルを超える4つの賞を発表した。大学・都市から基金・財団、トップ企業に至るまでの250を超える組織・団体からのコミットメントを含んだ全50州に跨るBDハブは「BDブレーン団」を構成して、BDパートナーシップや地域や国家の課題と取り組むための構想を練り、計画し、支援する。
4つのハブは各々異なったBD課題に集中する。サウスハブは初期の計画ではヘルスケアや健康に関連する格差、沿岸ハザード、工業BD、素材と製造、並びに居住環境計画などの地域の優先事項を追求する。ノースイーストハブにより特定された優先領域にはエネルギー、金融、教育のためのデータサイエンス、並びに気候と環境が含まれる。ミッドウエストハブの優先領域には農業の食糧、エネルギー及び水ネクサス、並びにスマート都市が含まれる。ウエストハブはBD技術及びデータ集約型の発見、天然資源の管理並びにハザード及び精密医療を含む優先領域に集中する。
BDスポーク
NSFは、BDハブに加え、BDハブからのデータを活用するプロジェクトである「BDスポークス・イニシアチブ(the BD Spokes initiative)」の新たな募集を発表した。各々のBDスポークは特定のBDハブ優先領域に集中し、次の3つの重要な課題の1つ以上と取り組む。即ち、データへのアクセスの向上、データライフサイクルの自動化、並びにドメイン科学の課題の解決又は社会に与える衝撃を示すためのデータサイエンス技術の応用である。BDハブのリーダーシップ会議
初回のBDハブ全国ステークホルダー会議の最終日に2つの公開オンラインセミナーが計画されている。 一つはBDハブ代表者達が自らの計画のみならずガバナンスの仕組み及びBDハブのステークホルダー間の調整について検討する内容と、もう一つは「全米データサイエンス主催者のワークショップ(National Data Science Organizer’s Workshop)」で参加者が草の根のデータ科学組織がBDによって生じた機会を最大限に活用するに当たりBDハブの役割を討論するものである。 [DW編集局+JSTワシントン事務所]