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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2015/12/09
- 抄訳記事公開日:
- 2016/01/12
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健康‐生涯を通じて
- 本文:
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連邦教育研究省(BMBF)は健康に関して、様々なライフ・ステージにおける保健、予防、看護の適切な方法を見だすため、「健康‐生涯を通じて」と題する助成イニシアチブをスタートさせることとし、概略下記のような報道発表を行った。
健康、疾病には数多くの要素が影響している。現在のライフ・ステージ、性別等もこれに加わってくる。児童、若者、労働者、男性、女性、高齢者等のグループの特徴をより深く研究するためBMBFは新しい研究イニシアチブをスタートさせた。
ヴァンカBMBF大臣は同イニシアチブの発表に当たり「未成年者は成人とは違った医薬品で治療しなければならない。女性は疾病によっては男性と違った症状をみせることがある。特定グループにおける健康や疾病に影響する特殊な要素の研究をより強化しなければならない。これにより健康増進、予防、看護等の適切な方法を開発することができる」と語った。BMBFはこのため2021年までに約1億ユーロを投入する。学界や現場の専門家たちとの戦略的対話においてBMBFは研究のための具体的課題を確認した。対話から、各グループに、それぞれ独自の、緊急の研究テーマがあることが明らかになった。
未成年に特徴的な慢性的、肉体的、精神的な疾病をより効率的に回避し治療することが肝要である。ロベルト・コッホ研究所の調査によると未成年の16%がこの種の疾病に罹っている。しかし現在の医薬品や治療法は中年層向けであり、科学的な基礎を持ち、特に児童向けになっているものはむしろ例外的である。このため研究によって児童に合った治療を開発する必要がある。
高齢者は複数の疾病を抱え、多くの薬を摂取するようになっている。しかし、病気の時にも生活の質を最善なものとすべく、看護と介護を人間のニーズにあわせなければならない。このための新しい方法を見出すため、医学研究は社会科学のような他の専門分野と協力し、保健専門職と関与させていくことになる。
その他の助成重点としては、就労者のための構造的で、男女間の違いを考慮した予防および看護のコンセプトの開発が挙げられる。例えば、骨粗鬆症は男性よりも女性に頻繁に発生し、主として女性患者において研究される。骨粗鬆症は男性には稀なため、女性よりも効果的に治療されていないことになる。
[DW編集局]