[本文]

国・地域名:
オランダ
元記事の言語:
英語
公開機関:
オランダ科学研究機構(NWO)
元記事公開日:
2015/11/26
抄訳記事公開日:
2016/01/27

オープンアクセスに向けて助成条件を厳格化

From 'as soon as possible' to 'immediate' Open Access

本文:

オランダ科学研究機構(NWO)の2015年11月26日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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オランダ科学研究機構(NWO)は、2015年12月1日以降、オープンアクセスに関する助成条件を厳格化する。具体的には、この日付以降、NWOの公募に由来するすべての学術論文は、公表の瞬間からただちにすべての人々に対してアクセス可能としなければならなくなる。

オープンアクセスへと向かう世界的な潮流に貢献すべく、NWOは2015年12月1日以降、オープンアクセスに関する助成条件を厳しくしていく。国立の研究会議としてこうした措置を講じるのはNWOが世界初であり、この措置により、NWOはオランダの教育・文化・科学大臣が掲げる目標にも寄与していく。同大臣は、2024年には公的資金の提供を受けたすべての学術論文はオープンアクセスの対象とならなければならない、と述べている。

NWOはこれまでも、学術論文をオープンアクセスとするよう研究者に要請してきたが、助成条件を厳しくすることで、オープンアクセスが正式な要件となる。毎年、NWOが資金を提供した研究から何千本もの科学出版物が刊行されているが、オープンアクセスに関する今回の条件は、今後これらの出版物に適用されることになる。

NWOは、オープンアクセスへの移行を金銭面で支援しているおり、オープンアクセスにより生じる可能性のあるコスト、すなわちゴールドオープンアクセスで論文や書籍を発表する際のコストは、NWOのIncentive Fund Open Access Publications(オープンアクセス出版奨励基金)という資金を通じて補助される。この基金では、NWOが助成する研究プロジェクトの責任者が、ゴールドオープンアクセスで研究成果を発表する際、プロジェクト1件につき最高6,000ユーロまでの補助金を申請することができる。

[JSTパリ事務所]