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- 国・地域名:
- 中国
- 元記事の言語:
- 中国語
- 公開機関:
- 中国科学報
- 元記事公開日:
- 2015/12/01
- 抄訳記事公開日:
- 2016/02/03
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李克強総理:より多くのハイレベル若手人材を育成
- 本文:
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2015年12月1日付の「中国科学報」ネット版は、李克強総理がより多くのハイレベル若手人材を育成すると述べたと報じた。本記事ではその概要をまとめる。
11月30日、中国共産党中央政治局常務委員、国務院の李克強総理は、中国ポスドク若手イノベーション人材座談会で代表会見し、重要演説を行った。李克強総理は中国共産党中央委員会、国務院を代表し、ポスドク制度の創設が30周年を迎え、30年で積み上げてきた実績に祝辞を述べ、全国のポストドクター若手イノベーション人材、ポストドクター事業の展開への貢献者らに感謝の意を表した。
李克強総理は「ここ30年間、各方面の努力により、ポスドク制度は無から有へ、小から大へと発展し、ポストドクターは国家イノベーション型人材の中核となった」と述べた。現在、ポスドクステーションは全学科及び経済・社会発展の主な分野をカバーしており、ポストドクターは、経済発展、社会貢献、科学研究、産業のグレートアップにおいて最前線で活躍している。
李克強総理は、「中国は人口が多いという国情があり、世界における規模が最も大きい人材チームを育成できることが、最大の優位性であるとのこと。「十三五」(第13次五カ年計画)の期間において、エネルギー資源、環境などの厳しい制約に対し、有効な措置を講じ、全要素生産性を引き上げ、新たな一連の科学技術革命及び産業革命を率先し、「中取得国の罠」の脱出を実現するために、イノベーション駆動をより際立った位置に置かなければならない。人的資源をより活用し、大衆創業、万衆創新(大衆による起業、民衆によるイノベーション)によって社会発展を推進し、供給と需要において構造改革を推し進め、経済の中高速成長とミドル・ハイエンドレベルへの推進を促進する。そのためにも、ポストドクターは高度な知識とイノベーション・探求能力を有し、イノベーション駆動型発展戦略を実施するハイレベル人材である」と述べた。
また、李克強総理はポストドクター人材に対して3つの希望を提案した。
① イノベーション・ブレークスルーを生み出す探索者となるべき。国際フロンティアに目を向け、覚悟を決めて基礎研究に取り組み、一心に勉学に励み、探求型イノベーション研究を行い、絶え間なく未知な領域へ邁進し、科学技術と学術の高嶺に登る。
② 創業イノベーションの実践者になるべき。経済社会の発展ニーズに目を向け、産学研連携及び実用化を推し進め、実際の問題に結びつき、企業がイノベーション主体としての役割をより発揮させ、イノベーション創出を現実的生産力へ移転することを加速する。各地方の衆創空間(ソーシャル・イノベーション・プラットフォーム)と協働し、大衆創業・万衆イノベーションを推進し、より多くの人材に能力を発揮するプラットフォームを提供し、就職を促し、社会的富を造り出す。
③ グローバル・イノベーションの先導者になるべき。グローバルな視野を持ち、国際交流と協力を強化し、国際競争に参与し、オープン・発展において自分自身の能力を磨く。李克強総理によると、ポストドクター制度は改革開放の産物であり、改革を深化するとともに発展を図るべきであるという。より一層、思想を解放し、考えを広め、ポストドクター研究者の質の向上を核とし、若手人材の育成に相応しい管理制度を構築する。評価メカニズムとイノベーション・創業奨励政策を完備し、創業インキュベーションと科学技術成果の移転を支援する。人材・創造を尊重し、イノベーションを奨励し、失敗に寛容な雰囲気を作り出す。ポストドクターの指導教官は後輩を激励し、自分を犠牲して後輩を育て、国の発展のために人材を育成する。
劉延東副総理、馬凱副総理、趙楽際中央書記処書記、楊晶中央書記処書記、中国科学技術部の万鋼部長が会見に出席した。会見後、馬凱副総理は中国ポストドクター若手イノベーション人材座談会を主宰し、ポストドクター人材への国の期待の大きさが伺える。
[JST北京事務所]