政府の2015年12月22日付け標記報道発表の概要は以下のとおり。

政府は、再生可能海洋エネルギー開発を目的とする2015年次「エネルギー移行研究機構」プロジェクト公募による採択プロジェクト10件に、将来への投資（PIA）からの支援資金の割り当てを発表した。

フランスは本土においても海外領においてもその地理的環境から、再生可能海洋エネルギー開発の大きな可能性に恵まれている。エネルギー移行と海を活用した持続的発展に資するこの潜在能力の開発には、技術を成熟させ当産業部門の構築を図る支援が必要である。

国立研究機構（ANR）は2015年7月に、PIAによる「エネルギー移行研究機構」施策の一環で再生可能海洋エネルギーに関するプロジェクト公募を開始した。本プロジェクト公募は「フランス海洋エネルギー（FEM）」と緊密に連携して実施され、欧州のSET Plan（戦略的エネルギー技術計画）に則ったFEMのロードマップに従ったものである。本公募の目標は、再生可能海洋エネルギー分野において強力な技術基盤を持つフランスの産業を育成することにある。

本公募の結果10件のプロジェクトが採択された。採択プロジェクトはFEMのメンバー（産業界または研究機関）またはFEMメンバーでない中小企業や公共研究機関が参加するコンソーシアムの支援を受ける。投資総額は968万9000ユーロで、PIAからの支援総額は408万4000ユーロである。採択プロジェクトが網羅する主要テーマは、各現場の特性把握、環境への影響のモデル化と評価、技術開発である。

今回の第1次の各プロジェクトが順調に行けば、ANRは2016年の第1四半期に3百万ユーロの新プロジェクト公募を予定している。

[DW編集局+JSTパリ事務所]