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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2016/01/14
- 抄訳記事公開日:
- 2016/02/05
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海洋:発見、利用、保護
- 本文:
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ドイツ連邦教育研究省(BMBF)の科学年(2016)のテーマを海洋研究とすることとし、概略下記のような報道発表を行った。
新BMBF科学年は海洋をテーマとする。海は地球表面の約70%を占める。地球上の人間の3人に1人が海を食糧源として利用している。世界人口の半分以上が海岸に近い地域に生活している。物の大部分は海上輸送で運ばれ、また海底には大量の資源が堆積している。また海洋は人間が生み出す二酸化炭素を大量に吸収してくれる。
ヴァンカ大臣は「海洋は人間の生活にとって計り知れない重要性を持っている。しかし人間は海の大部分に関してまだ全くと言っていいほど知らない。それにもかかわらず海は色々な形で搾取の対象とされ、汚染されている。魚、海洋生物、北極の氷の中にプラスチックごみが見られるようになっている。海は人間にとって食糧源であり、経済空間であり、そして気候システムである。この大きなテーマを取り上げたい」と語り、「今回はより多くの時間をかけることを計画している。市民に地球の最大生活空間をより良く知り、保護することを学んでもらいたい。」と続けた。
13日夜ベルリンで催された、アルフレド・ヴェゲナー研究所の「ドイツの北極研究と北極政策」に関する議員の夕べでヴァンカ大臣は次の科学年を紹介し、新科学年の海洋に関するモットーは「発見、利用、保護」とした。
この他に、ドイツの北極政策と北極研究における将来の重要課題について議論がなされた。最近の調査から、北極の氷がマイクロプラスチックによって汚染され、北極海の酸性化が明らかになっている。地球温暖化による海氷の減少の結果新しい資源への近接が可能になり、北極に更なる負荷を与えることが予測されている。従って敏感な生態系に対する持続可能な対応が極地研究の重要な一部となっており、気候変動の影響も同様である。
新科学年の中心テーマは、食糧源や生活空間としての海及び経済空間、気候及び気象にとっての海洋の重要性、そして文化空間、憧れの場、旅行目的地としての海及び海岸地域の社会的重要性と幅広くなっている。全国で数多くの催し、対話、展示、コンペティションが催される。
[DW編集局]