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国・地域名:
フィンランド
元記事の言語:
英語
公開機関:
フィンランド技術研究センター(VTT)
元記事公開日:
2015/12/16
抄訳記事公開日:
2016/02/05

フィンランドの科学研究に関する初の地図を発表

VTT has published the first map of Finnish science: Finnish science has become diverse

本文:

フィンランド技術研究センター社 (VTT)の2015年12月16日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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VTTフィンランド技術研究センター社(VTT Technical Research Centre of Finland Ltd.)は、1995年から2011年にかけてフィンランドの研究システムに生じた変化を分析し、フィンランドの科学研究を表す地図として初めて発表した。フィンランドの科学研究は多様性を増しており、従来の医学および自然科学と並び、情報技術、社会科学および経済学からも新たに強力な成長の足掛かりが出現していることがわかった。

この分析は、VTTの「知識創出システムおよびイノベーション・パイプラインの共進化(Co-evolution of knowledge creation systems and innovation pipelines:CEK)」プロジェクトで行われ、自然言語分析を基に、フィンランドの科学研究の成果を示した地図も初めて作成された。

今回の調査結果から、フィンランドの科学研究が多様性を増していることが明らかになった。フィンランドの科学研究は伝統的に、医学と自然科学という2つの主要な分野の研究に依存しているが、これらのほかに、情報技術や社会科学、経済学における広範な研究からも、国際的に重要な新たな成長の足掛かりが開発されつつある。研究成果が国際的な科学刊行物という点で評価される場合、これらの組み合わせは、フィンランドの科学研究にとってきわめて重要な成長要因となるが、今後、フィンランドの科学研究マップにおいてどのような研究テーマが重要な役割を果たすかはまだ不明である。

自然言語と機械学習の分析に基づいた新たなアプローチから、フィンランドの科学研究における興味深い成長分野が強調されている。こうした成長分野には、筋骨格障害に関する医学研究、金融および経済、教育と材料科学、特にALD(原子層堆積)技術に関する研究などがあることが示された。

[JSTパリ事務所]