[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
欧州共同体研究開発情報サービス(CORDIS)
元記事公開日:
2016/01/08
抄訳記事公開日:
2016/02/10

中高生の科学的思考を支援するウェブ・ポータルを開発

Web portal seeks to inspire Europe’s young scientific minds

本文:

欧州共同体研究開発情報サービス(CORDIS)の2016年1月8日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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EUが資金を提供する「科学における探求学習評価戦略(Strategies for Assessment of Inquiry Learning in Science:SAILS)」プロジェクトを通じて、ひとつのポータルが開発された。SAILSプロジェクトは、中等教育に携わる教員に対する、探求に基づく科学教育の導入支援を目的としている。探求スキルは、科学に親しむ機会を促進し、生徒らの問題解決力と生涯学習力の獲得や、十分な情報による合理的な判断を下すといったことを可能にする。

開発された新しいウェブサイトは、探求・評価のための枠組みや教員教育プログラム、探求・評価ユニットなど、教育と評価に役立つ豊富なリソースに特化している。これらのリソースと教材は、教室で生徒の探求スキルを評価するための自らの能力構築に関心のある科学の担当教員であれば自由に利用することができる。

SAILSのプロジェクトチームは、現在教職に就いている中等教育の科学担当教員と、これから教職に就くこうした教員を支援する職能開発プログラムも開発した。このプログラムは、どうしたら探求学習の方法を教室内で円滑に進め、評価できるかということに対する教員の理解を支援するものである。さらに、SAILSプロジェクトのワークショップや活動に対して2,500人以上の教員が関与してきたことから、12カ国(ベルギー、デンマーク、ドイツ、ギリシャ、ハンガリー、アイルランド、ポーランド、ポルトガル、スロバキア、スウェーデン、トルコおよび英国)の30,000人を超える生徒が、このプロジェクトから恩恵を受けていることになる。

プロジェクトの最終的な成果は、2015年12月のプロジェクト最終会議で主要関係者に発表された。プロジェクトコーディネーターを務めたOdilla Finlaysonは科学の授業における探求について、「生徒が問題点を話し合い、実験を批評し、調査の計画を立て、推測したことを調べ、情報を探し、クラスメートと議論して、理路整然とした論拠を形成するための機会を提供する」と述べている。

[JSTパリ事務所]