[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2016/01/21
抄訳記事公開日:
2016/02/17

アメリカとドイツによる「スマートファクトリ」構想

Chancen der digitalisierten Fabrik nutzen

本文:

独米の専門家がワシントンにおいてIndustrie 4.0の共同目標を取り決めた。これに関してドイツ連邦教育研究省(BMBF)は概略下記のような報道発表を行った。

独米のアカデミアおよび産業界の代表がワシントンで開催されたワークショップにおいてIndustrie 4.0における協力目標を取り決め、信頼性の高いシステムとインフラの構築で協力することになった。またモノのインターネット(IoT)の横断的テーマ、標準化、各種認証、適応型で自律的なシステムの今後の研究での協力を深める。また知識の実証のため、生産、健康、モビリティ、スマートシティ等のテーマについてケーススタディが提案されている。更なる目標として、Industrie 4.0の領域におけるカリキュラムや学習課程の交換も挙げられており、特に工学やIT領域の内容について早期に、より強く統合することが、重要である。

2日間のワークショップはBMBF、在ワシントンドイツ大使館、アメリカの国立科学財団(NSF)によって開催されたもので、独米の一流の専門家50人以上が参加した。数多くの大学、研究機関と並びSAP、 Bosch、 Infineon、 Cisco、General Electric、 General Motors等の企業も出席した。

シュッテBMBF次官は「ドイツの強い製造業、そしてアメリカの情報産業が合わされば「スマートファクトリ」実現の理想的なパートナーとなる。Industie 4.0は大西洋を横断して科学や経済の関係を深化させる大きなポテンシャルを持っている。このことはアメリカがパートナー国となっている今年のハノーバー産業見本市を目前に控え、よい機会となる。」と語った。
ミュンヘン工科大学情報学部のBroy教授はドイツ側議長の一人として、「ワークショップはIndustie 4.0やサイバーフィジカルシステム(CPS )関しては、基礎研究において応用研究においてもまだまだ興味ある研究問題が多数存在している。だからこそ国際的な協力が非常に重要で、かつ有意義である」と語り、もう一人の議長であるフランホーファー実験ソフトウエア・エンジニアリング研究所(IESE)のLiggesmeyer所長は「民間セクターはもとより、公共セクターにおいてもデジタル化によって革命的変革起こっている。ドイツとアメリカが力を結集して、モノのインターネットの巨大な経済的ポテンシャルを開発する道を開いていく」と語った。
BMBFは既に1億2,000万ユーロを出資してIndustie 4.0の開発を助成している。Industrie 4.0助成プログラムの焦点となっているのは、中小企業である。またBMBFは経済省と共にプラットフォームIndustrie4.0を推進している。

[DW編集局]