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- 国・地域名:
- EU
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 欧州委員会(EC)
- 元記事公開日:
- 2016/01/25
- 抄訳記事公開日:
- 2016/02/18
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欧州委員会によるFP7の評価
Commission presents its evaluation of the 7th Framework Programme for Research
- 本文:
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2016年1月25日付の標記記事で、欧州委員会(EC)はFP7(第7次の研究開発の枠組みプログラム)の評価報告書について言及した。ここでは、同報告書の概要と欧州委員会が今後取り組むべきとする具体的な課題例について紹介する。
FP7は2007年から2013年の欧州連合(EU)の研究助成金提供プログラムである。報告書中の評価はハイレベルの独立した専門家集団による報告書、並びに2つの法的文書に出版された報告書の提言に対するECの回答に基づいて行われた。
主な所見としてFP7は優れた科学を促進し欧州の産業競争力を強化するのに効果的で、欧州の成長と雇用に貢献したとしている。更に国境を越えた社会的課題と取り組み、国際的な科学的・技術的才能を持った優れた人材を教育して取り込んだ。
報告書はまた、研究及びイノベーションに対するEUのファンディング方式を改善する方法を指摘しており、その内の多くの課題はFP7の後継プログラムであるHorizon 2020で既に採用されている。しかし、いくつかの具体的な項目は今後の取り組みに委ねられる。例えばECは今後以下を実行する:
1.モエダス委員の基本方針「オープンイノベーション、オープンサイエンス並びに世界へ開放」への寄与度を最大化するためにHorizon 2020の新たな戦略的目標を構築する。2.欧州各国の共通の利益に通じる重要プロジェクトをさらに推し進め、研究を技術の成熟につなげる。
3.加盟国が研究・イノベーションシステムの効果的な改革を実行するに当たって、政策支援ファシリティー(Policy Support Facility)並びに結束政策(Cohesion Policy)の能力強化支援(capacity building support) を活用して支援する。
4.継続してHorizon 2020、各構造基金(the Structural Funds)との間でシナジーを育み、Horizon 2020の中間評価の中でこの件について報告する。また、欧州戦略投資基金(EFSI)との潜在的なシナジー効果を促進する。
5.ECの新提案が「イノベーションに適している」事を保証するために、とりわけインパクト評価ガイドラインにある「研究・イノベーションツール」に対しては「より良い規制」のガイドライン(’Better Regulation’ Guideline)を適用する。
6.EUにおけるより良いイノベーション生態系のための枠組み条件を改善する。
[DW編集局]