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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- エネルギー高等研究計画局(ARPA-E)
- 元記事公開日:
- 2015/12/11
- 抄訳記事公開日:
- 2016/02/19
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米国電力網の効率と信頼性の向上を加速させる12件の新規プロジェクト
- 本文:
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2015年12月11日付のエネルギー高等研究計画局(ARPA-E)の標記発表記事の概要は以下のとおりである。
ARPA-EはARPA-Eの最新プログラム「ネットワーク最適化分散型エネルギーシステム(NODES)」の一環として12件の革新的プロジェクトに対して3300万ドルのファンディングを発表した。NODESのプロジェクト・チームは、電力網上の負荷と発電を調整することで仮想エネルギー蓄積システムを創出する技術を開発する。チームは電力網の様々なポイントで発電、送電、末端使用エネルギーシステムを統括的に調整する革新的なハードウェア・ソフトウェア・ソリューションを開発する。このような制御システムによって、先を見越した電力負荷の調整を行いつつ、屋上や地域社会の太陽光資源などの分散型発電と大規模集中型発電との間のリアルタイム調整を行う。その結果、損失の大きい需要のピーク期間の負担が軽減され、無駄なエネルギーが削減され、電力網上で再生可能エネルギーの普及していく。
NODESプログラムは、電力網上で電力を消費したり供給したりする家庭や企業と電力をやりとりする2方向フローの新たな管理方式の創出を目的とする。その結果としての仮想エネルギーが蓄積されることにより、陽が照っていない時や風が吹いてない時に発電量が不足する再生可能エネルギーの間欠性を管理することができる。このような技術に期待される利点として、電力網の効率向上、発電におけるCO2排出量の削減、システムコストの大幅な削減などがある。本プログラムの目標は電力網上において再生可能電力の使用率を50%以上にすることである。
今回採択された12件のプロジェクトの内、代表例として次のプロジェクトがある。
・パケット化されたエネルギー管理:送配電の調整(約154万ドル)、バーモント大学
・柔軟性のある負荷及び分散エネルギー資源の分散型電力網による制御(234万ドル)、カリフォルニア大学サンディエゴ校
・分散型再生可能発電及び需要応答のリアルタイム管理を目的とした確率的最適電力フロー(3百万ドル)、アリゾナ州立大学 [DW編集局+JSTワシントン事務所]