[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国立科学財団(NSF)
元記事公開日:
2015/12/17
抄訳記事公開日:
2016/02/24

人と協働するロボットの開発に3,700万ドルの助成

NATIONAL SCIENCE FOUNDATION AND FEDERAL PARTNERS AWARD $37M TO ADVANCE NATION’S CO-ROBOTS

本文:

2015年12月17日付の国立科学財団(NSF)によるヒトと協働するロボットへの助成金に関する発表記事の概要は以下の通りである。

NSFは国防総省、国防高等研究計画局、米国航空宇宙局、国立衛生研究所及び農務省と協同で、ヒトと協働するロボットであるコーロボット(co-robot)の開発と使用を促進する目的で3,700万ドルに上る助成金を発表した。この助成金は米国ロボット工学イニシアチブ(National Robotics Initiative, NRI)からの第4次資金提供となる。NRIは先進製造パートナーシップ(AMP)の一環として発足した多省庁プログラムで、NSFが主導している。

2015年には当イニシアチブにより66の新たな研究計画に対して資金提供された。これは27の州の49研究機関から出されたもので、研究期間が1年から4年に亘るものである。これらはロボティックセンシング、動作、コンピュータ画像認識、機械学習及び人間とコンピュータの対話に関する基本的理解を深めると期待される。

NRIからの助成金はロボットの全体的な開発サイクルに取り組むもので、基礎研究からプロトタイプの試作を経て苛酷な環境下での試験まで行い、安全で役立つ手頃な価格でのコーロボットの実現のために寄与するものである。

助成金拠出の例として、脳で制御される義肢等の改良プロトタイプの作成に関する研究、捜索・救難活動を請け負うロボット隊の設計、そしてヘルスケアにおけるさまざまな作業の支援が可能なロボットの製作などが挙げられる。

エンジニアと科学者達は、ロボット工学スシステムが共同作業者、共同居住者、共同探検者及び共同防衛者として信頼され活躍できる世界を目指している。NRIは、学界、産業界、非営利団体とその他の組織のコラボレーションを奨励し、更には研究者、応用技術開発者及び産業界が活用する基礎科学およびエンジニアリングのナレッジベースの構築を加速することにより国家に貢献しようとしている。

NSFのロボット工学における投資は、コーロボットの開発に伴う技術的並びに工学的な課題の解決と、人間活動の全域を亘るコーロボットの長期に亘る社会的、行動学的及び経済学的な影響の探究を目的としている。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]