[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国防高等研究計画局(DARPA)
元記事公開日:
2015/12/29
抄訳記事公開日:
2016/02/25

原子サイズ部品で製品組み立てを目指すプログラムを開始

Program Seeks Ability to Assemble Atom-sized Pieces Into Practical Products

本文:

2015年12月29日付の国防高等研究計画局(DARPA)による原子サイズ部品の組み付けに関する発表記事の概要は以下の通りである。

DARPAは最近、原子の大きさに近いナノメートルサイズの部品を、少なくともミリメートル規模のシステム、部品又は素材に組み込む技術とプロセスの開発を目標とした「原子から製品へ(Atoms to Product, A2P)」プログラムを発足した。その背景として、多くの一般素材はナノメートルサイズで加工すると、量子化された電流電圧特性、劇的に低い融点及び有意に高い比熱などのユニークで魅力的な「原子スケール」での挙動を示すが、デバイスやシステムに組み込むためにより大きな「製品サイズ」の大きさ、通例数センチメートル大で製造するとこれらの潜在的に有用な特性を失ってしまう傾向にある。

この課題と取り組むためにDARPAは次の10の実行者を選定した:Zyvex Labs、SRI、ボストン大学、ノートルダム大学、HRL Laboratories、PARC、Embody、Voxtel、ハーバード大学、およびDraper Laboratory。

DARPAのプログラムマネージャーによると、原子サイズの部品を実用的な部品や製品に組み込むことを可能とする能力が、マイクロマシンの潜在的可能性をフルに解き放つための鍵となる。A2Pプログラムはマイクロエレクトロニクス型の微細化の利点を、システムと製品に導入して、機械的、電気的並および化学的なプロセスを結び付ける事を目的とする。

当プログラムは組み込みのギャップを2段階で埋める方式を提唱し、先ずは原子サイズからミクロンサイズへ、そしてミクロンサイズからミリメートルサイズへ向かう。実行者はこれらの何れか一つ又は両方の段階と取り組む課題を与えられ、異なる重点領域を持つ3つのワーキンググループの何れかに割り振られる。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]