[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
科技日報
元記事公開日:
2016/01/27
抄訳記事公開日:
2016/03/15

再生水が北京市の「第2の水源」に

再生水成北京第二水源

本文:

2016年1月27日付の「科技日報」ネット版は、再生水が北京の第2の水源となったと報じた。本記事ではその概要をまとめる。
北京市の再生水利用量が9.5億m3に達し、そのうち、約6億m3の再生水が市政及び園林緑化に用いられている。1月26日、第14回北京市人民代表大会第4回会議の記者会見が開催された。同記者会見によると、北京市の再生水利用率が全国を上回り、再生水は既に北京市の「第2の水源」となったとのこと。
ここ数年、北京市は、実質年平均36億m3の用水を供給しているが、毎年15億m3の水資源不足となっており、地下水の枯渇等の環境問題がもたらされていた。北京市水務局の金樹東局長は、「昨年末まで、北京の再生水利用量が9.5億m3に達し、南水北調プロジェクト*で北京市が調達する水量とほぼ同じである。水源の安全性が確保でき、供給量が保障できる再生水は、都市中心部の供水に用い、2大主力水源の1つとなり、水不足の緩和及び都市用水の保障に役立った」と述べた。
このほど、北京市は全国に先立って、地表水水質基準 IV 類に基づき、再生水の基準体系を形成した。この基準は国内における大部分の下水処理場の浄化基準より厳しい。再生水利用を普及するため、長年にわたり、北京市は再生水の料金を1元/m3に維持しつつ、再生水のユーザーに対して水資源管理費と汚水処理費を免除する。
2015年末、北京市水資源調度センターが成立され、水資源を統一して調達するプラットフォームが徐々に構築されていく。同センターは北京市において水資源の配置及び調達を行い、全市における給水の安全と安定を確保するため、北京市の地表水、地下水、再生水、北京市外から調達された水の総合配置、総量抑制に取り組んでいる。

*南水北調プロジェクト:中国南方地域の水を北方地域に送ることで水不足を解消するプロジェクトである。

[DW編集局]