[本文]
-
- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 大統領府
- 元記事公開日:
- 2015/12/15
- 抄訳記事公開日:
- 2016/03/18
-
ファクトシート: 未来の持続可能な水利用に向けた官民イノベーション戦略を発表
- 本文:
-
2015年12月15日付のホワイトハウスの標記発表記事の概要は以下のとおりである。
政府がこのほど発表した標記戦略には、国の水資源の利用と供給に対する気候変動の影響に対処するため、2つの積極的方策により構成されている。まず、連邦政府機関の主導により、気候変動が米国の水資源の利用・供給に与える影響について検討することを求め、次に、民間セクターおよびその他の関係する団体にも水資源の効率化対策に関する研究投資への支援を大幅に拡大するよう求めている。本戦略が求めているのは次の2点である。
・水資源の効率化・再利用技術の活用拡大を図ることで、水資源の持続可能性および長期の水安全保障を強化する。
・今後10年間に”pipe parity”(コストが、新鮮な水の供給に必要な現在の処理コストに等しいこと)を達成するために、新たな水供給技術の価格、エネルギー・コスト、及び排出要件を低くするためのブレークスルー研究・開発を推進し、またそれに投資する。本戦略を始動させるに当たり、政府は次のような措置をとる。
・水資源イノベーション戦略をさらに詳細に説明し、向こう数十年間にこの課題に取り組む戦略を提案する報告書を新たに発表する。
・今後の道筋に関して、広範な合意形成を図るべく、産業界、公共機関の指導者による「水資源イノベーションに関する討論会」を開催する。
・必要であれば何時でも何処でも十分な水が使用できるように、水問題の可能な解決策に向けてイノベーションや技術を進展させるべく、民間セクターや関係団体の取り組みを要請する。
・内務省に「天然資源投資センター」を新設する。
・内務省の”WaterSMART” 水・エネルギー効率助成プログラムを通じて、水・エネルギー効率助成金として2000万ドル強の新規ファンディングを発表する。
・コロラド川流域で現在進行している渇水に光を当てるべく、内務省に新たな手段を立ち上げる。
・内務省土地改良局が、米国における使用可能な水の供給拡大を目的とする研究、研究調査、パイロット・プロジェクトの応募を受けつける旨発表する。オバマ政権による渇水被災地域社会支援策
・2012年、ホワイトハウス地方審議会の取り組みの一環として、農務省(USDA)は、地域社会による2012年旱魃に対する対処を支援するべく、「国家災害復興フレームワーク」による取り組みを主導し、4つの地域公聴会を開催した。
・2013年、オバマ大統領の気候変動行動計画の一環として政府は、地域社会が今後の渇水対策を強化して生活、健康、経済に対する渇水の影響を軽減出来るように、省庁間による「国家渇水被害復興パートナーシップ」(NDRP)を発表した。
・2015年6月、大統領は米西部各州知事及び政府高官を招集して、渇水被害を受けた各州を支援する連邦政府による活動の最新状況を説明した。
・上記過年度だけでも、連邦政府は渇水被害の復興・対応措置に2億7000万ドル強を投資した。 [DW編集局+JSTワシントン事務所]