[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
科技日報
元記事公開日:
2016/01/26
抄訳記事公開日:
2016/03/15

初期段階の新型ファンディングシステムの構築が完了

万钢:新型国家科技计划管理体系已初步建立

本文:

2016年1月26日付の「科技日報」ネット版は、新型ファンディングシステムの枠組みが既に構築されたと報じた。本記事ではその概要をまとめる。

国家科学技術助成プログラム(特別プロジェクト、基金等)管理部門間合同会議2016年度第一回全体会議が1月25日、北京で開催された。同会議は「十三五」(国民経済と社会発展第13次5カ年計画、2016~20年)科学技術発展計画の紹介、国家科学技術重大特別プロジェクトの管理・改革の進捗状況の確認、国家科学技術プログラムの管理・改革における2015年の全体進捗状況及び2016年度重点業務の報告、科学研究プロジェクト管理専門機構の管理暫定規定について審議した。連席会議の座長である中国科学技術部の万鋼部長が会議の司会者を担当した。

科学技術部、財政部、発展改革委員会及び関連部門の努力を経て、新型ファンディングシステムの枠組みが構築され、改革の効果が現れ始めているとのこと。オープンで一元化された科学技術助成プラットフォーム(日本の府省共通研究開発管理システムe-Radに相当)が形成され始め、部門間合同会議がうまく運営されている。戦略諮問・総合評価審査特別招請委員会は助言等を提供し、7つの専門機構(ファンディング エージェンシー)を設置して、研究開発助成金の委託を開始しようとする段階である。ファンディング・エージェンシーに対する監査、評価制度もできている。助成項目立案について、選定プロセスを確立し、実験的にプロジェクトを実施している。新たなメカニズムによって選別された2016年重点特別プロジェクトの始動・実施提案が、科学体制改革指導グループの審議を通じ、国務院により正式に批准された。

2016年は「十三五」計画が実施される最初の年であり、ファンディングシステム管理改革が新しい段階に移りゆく年である。万鋼部長が提示したファンディングシステム管理改革の要点は次の通りである。
①改革の進捗状況を把握しつつ、全面的に改革を推進する。
②助成プロジェクトの配置を最適化しつつ、ボトムアップ型の自主配置をより重要視する。
③イノベーション・パフォーマンスを向上させつつ、科学研究の質をより重要視する。
④管理制度を完備させ、管理の細目をより重要視する。
⑤自発的サービスを強化しつつ、科学分野の求めに対する対応も強化する。

[JST北京事務所]