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- 国・地域名:
- 米国
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- エネルギー高等研究計画局(ARPA-E)
- 元記事公開日:
- 2016/01/16
- 抄訳記事公開日:
- 2016/04/18
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米国電力網の高効率化新規オプションをテストする7件の新規プロジェクトに1100万ドル
- 本文:
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2016年1月16日付のエネルギー高等研究計画局(ARPA-E)の標記発表の概要は以下のとおりである。
ARPA-Eはこのほど、米国電力網の強化に役立てるべく、実際的なオープンアクセス・モデルとデータ・リポジトリを開発する7件の変革プロジェクトに対して1100万ドルのファンディングを発表した。ARPA-Eの新規プログラムである「送配電アルゴリズム開発に必要な実際的情報の生成」(GRID DATA)は、先ごろDOEが新たに発表した包括的な「時代に即した電力網整備:複数年プログラム計画」に沿ったものである。
コンピューティング技術や最適化ソフトウェアの最近の進歩により、研究者らは新規アルゴリズムやコンピューティング手法を開発しており、それらは電力網上での最も効率的な送配電を可能にするソフトウェア開発の基盤として役立つ。しかしこのようなアルゴリズムをテストする既存のモデルは、時代遅れで不正確または不完全である。一方、電力網からの実際のデータを使用するモデルは、セキュリティやプライバシーの問題で公的に共有できない。GRID DATAプログラムでは、新しい最適化技術の精確な試験・評価法を開発し今後の電力網の計画に資する目的で、研究コミュニティのメンバーが使用できる新規モデルやデータ・リポジトリを作成することで、上記制約を克服しようとしている。
GRID DATAプロジェクトの内5件は、電力網の柔軟性を確保し、エネルギー効率の向上を図り、再生可能発電技術の電力網への取り込みコストを具体的に削減する目的で、変革電力システムの最適化・制御アルゴリズムの開発・テストに必要な詳細なシミュレーション・モデルを開発する。
残り2件のプロジェクト・チームは、公的に相互利用可能なリポジトリを作成し、電力システム・モデルさらにはエンジニアリング界で作成された他のモデルを保存する。このような共同リポジトリにより、新たな電力網最適化ツールのより正確で網羅的な評価が促進される。その結果、電力網の信頼性、安全性、さらには効率性が向上することになる。
[DW編集局+JSTワシントン事務所]