[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
共同研究センター(JRC)
元記事公開日:
2016/03/08
抄訳記事公開日:
2016/04/22

サブサハラ・アフリカにおける収穫後損失軽減のため、各国パートナーが協力

International partners join to reduce postharvest losses in sub-Saharan Africa

本文:

欧州委員会共同研究センター(JRC)の2016年3月8日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
===
欧州委員会共同研究センター(JRC)は、サブサハラ・アフリカにおける穀物のポストハーベスト・ロスを予測するためのシステムを運用しているが、他の作物もモニターし、収穫後の管理を向上させるため、システムのアップグレードのためのプロジェクトが開始されることになった。

アフリカポストハーベスト・ロス情報システム(APHLIS)は、今後APHLIS+プロジェクトとして機能の拡張が図られていく。APHLISモデルは、現地の穀物専門家のネットワークによる協力を得て、サブサハラ・アフリカの38カ国における穀物の重量損失に関し、エビデンスに基づいた情報を提供している。APHLISが果たしている最も重要な貢献は、小規模農家の生産性に対する予想損失値の提供である。これにより、ポストハーベスト・ロスの軽減および研究開発プログラムに的を絞った戦略的な投資を行うことが可能となっている。

今後APHLIS+には、米国、英国およびアフリカの主要な研究組織が参加することになっており、資金はビル&メリンダ・ゲイツ財団から提供される。このような新しい協力体制のもと、JRCは、発がん性のあるアフラトキシンに汚染された穀物や、収穫後の作物に被害をもたらす昆虫・害虫の攻撃を早期に警告するシステムの設計を進めていく意向。

APHLIS+では、APHLISの成果が活用される予定で、収穫後の作物管理改善と損失軽減に積極的に貢献できるような協力体制を運営するための枠組みが提供される。

プロジェクトに対する最初の資金はゲイツ財団から300万ユーロが支給されるが、プロジェクトの第二フェーズでは、複数の支援機関によるイニシアティブで運営されることを目指している。

[JSTパリ事務所]