[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
鋭科技
元記事公開日:
2016/04/22
抄訳記事公開日:
2016/06/10

MOST、中央宣伝部、『中国国民科学リテラシー基準』を印刷・配布

科技部 中央宣传部关于印发《中国公民科学素质基准》的通知

本文:

2016年4月22日付の「鋭科技」ネットは、中国科学技術部(MOST)、共産党中央宣伝部(以下は「中央宣伝部」)が『中国国民科学リテラシー基準』を印刷・配布したと報じた。本記事ではその概要をまとめる。

『中華人民共和国科学技術普及法』を実施し、『国家中長期科学技術発展規画綱要(2006—2020年)』、『全国国民科学リテラシー行動計画綱要(2006—2020年)』等を実行するため、中国科学技術部(MOST)、財政部、中央宣伝部は『中国国民科学リテラシー基準』の制定を主導した。共産党中央組織部(以下、「中央組織部」)等20部門が同基準の制定に参加した。同基準は定期的に中国国民の科学リテラシー調査及び全国科学普及統計業務を実施し、国民の科学リテラシーを向上させるための指針を提供した。

同基準は専門家の議論を経て、一部の省(市)で試行が始まった。中国科学技術部、中央宣伝部は各部門、地域及び各分野の意見を収集し、同基準を制定・印刷・配布した。各地域・各部門は、中国共産党・政府機関、幹部、労働者、農民、科学技術者、教育者等を組織し、『中国国民科学リテラシー基準』を学習すべきである。各レベルの中国共産党・政府機関、科学研究機構、企業、事業単位(政府系事業組織)、学校等は同基準を学習し、関連研修を行うべきである。

各メディア、各ポータルサイトによって同基準をアピール・宣伝することで、社会全体は大いに科学的精神を掲げ、科学知識を普及させ、全国民の科学リテラシーを向上させようとしている。同基準の制定は「大衆創業・万衆創新」(国民による起業・国民によるイノベーション)を奨励する社会雰囲気を形成し、イノベーション駆動型発展戦略の実施、イノベーション型国家の建設、小康社会(ややゆとりのある社会)を全面的に実現化するための基礎を固めた。

『中国国民科学リテラシー基準』とは、中国国民が備えるべき科学・技術に関する基本的な知識及び能力の標準を指す。具体的には、国民に必要な科学技術知識、思想、精神、および基本的な科学的方法などを含んでいる。また、これらの基本素養を応用して実際問題を処理する能力も科学リテラシーの重要な内容である。

同基準は国民の科学リテラシーを評価・測定する重要な尺度である。計26条である同基準は132の基準項目によって構成されている。国民が備えるべき科学・技術知識等をほぼカバーしている。

[JST北京事務所]