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- 国・地域名:
- 中国
- 元記事の言語:
- 中国語
- 公開機関:
- 中国科学報
- 元記事公開日:
- 2016/05/08
- 抄訳記事公開日:
- 2016/06/23
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京津冀地域現代農業共同イノベーション研究院を新たに設立
- 本文:
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2016年5月8日付の「中国科学報」ネット版は、「京津冀地域(北京市、天津市、河北省)現代農業共同イノベーション研究院を設立、産業融合等を目指す」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。
5月7日、中国農業大学は北京農林科学院、北京農学院、天津市農業科学院、天津農学院、河北省農林科学院、河北農業大学、首都農業グループ、北京大北農科技グループらと共同で中国農業大学の涿州実験拠点において京津冀現代農業共同イノベーション研究院を設立した。同研究院では国家レベルの農業の現代化を発展するための技術支援を提供し、「中国農業のシリコンバレー」を構築することを目指している。
京津冀現代農業共同イノベーション研究院は産業融合(多角化経営を目指す6次産業のこと)の促進を目的とし、京津冀における生態農業を重視する。中国農業大学涿州実験拠点において、農産物の栽培、循環型農業、農業施設及びスマート農業等の分野で国際影響力を持つ現代農業科学技術イノベーション創業プラットフォームを構築し、京津冀地域における農業科学技術成果をより効率的に転化させ、産業の育成を促進して、全国規模で現代農業科学技術イノベーション駆動型の発展を牽引する。その他、同研究院は、理事会による意思決定、市場運営、企業経営、農業研究院基金等を組み合わせ、新たなビジネスモデルを探求することで、「中国農業シリコンバレー」の構築を目指す。
中国農業大学の何炳生校長は、「京津冀現代農業共同イノベーション研究院は全国を牽引し、世界に向けた現代農業ハイテク・イノベーション拠点の構築、国家重要施設の促進及び重大プロジェクトの実施に取り組み、京津冀現代農業の共同イノベーション、地域産業の向上及び科学技術成果の転化に力を尽くす」と表明した。
中国農業大学の李召虎副校長の紹介によると、京津冀現代農業共同イノベーション研究院は、現代農業ビッグデータ分析とサービス・プラットフォームを構築し、京津冀の重点産業のグレードアップも重視する。同研究院はビッグデータ、グラウド計算等の情報科学技術により、農産物、農業環境、食品安全、農産品取引等のデータ保存及び高性能計算を進め、全国の農業科学技術、生産とサービスシステムをつなぐビッグデータを構築することが期待されている。
[JST北京事務所]