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国・地域名:
アイルランド
元記事の言語:
英語
公開機関:
アイルランド科学財団(SFI)
元記事公開日:
2016/05/23
抄訳記事公開日:
2016/06/28

SFI、学際研究および女性研究者の平等に関して世界の研究資金供与機関と協力

SCIENCE FOUNDATION IRELAND JOINS GLOBAL RESEARCH FUNDERS TO ADDRESS INTERDISCIPLINARITY AND ISSUES CONCERNING WOMEN IN RESEARCH

本文:

アイルランド科学財団(SFI)の2016年5月23日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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アイルランド科学財団(SFI)は、グローバル・リサーチ・カウンシル(GRC)2016年度年次会合の席で、研究における学際性および女性研究者の平等・地位に対する世界的なアプローチについて、各国の主要なな資金供与機関と話し合う。

GRCは、世界各地の研究資金供与機関を対象に独自の国際的なフォーラムを開催し、ベストプラクティスとデータの共有と、研究資金供与政策に関する問題点について討議することで、国際研究協力とその影響力を強化している。GRCの長期目標は、世界において多国間研究協力を促し、開発途上国と先進国の双方に利益をもたらすことである。5月25日から27日にかけてニュー・デリーで開催される今年の会合には、各国の研究会議の責任者やオブザーバーとしての専門家が60名以上参加する予定となっている。会合は、インド科学技術研究委員会(SERB)と英国研究会議(RCUK)が共同で主催する。

会合では参加者らは、世界の研究コミュニティの代表として、学際性に関する方針書(Statement of Principles on Interdisciplinarity)、および女性研究者の平等と地位に関する行動計画(Action Plan towards Equality and Status of Women in Research)について話し合い、これらを承認することになっている。

SFIの事務局長兼アイルランド政府主席科学顧問のマーク・ファーガソン教授は、「博士号を有する新卒者のほぼ半分が女性というアイルランドの科学界において、女性の参加とキャリア推進を促すため、SFIは休職した女性を対象に奨励金制度を採用し、すべての助成金に出産手当を取り入れ、助成金支給候補者を選定する際には休職を認める基準を定め、高等教育機関がSFIの若手研究者支援補助金(Starting Investigator Award)に推薦できる候補者の数に全般的な割り当てを設定し、私たちのスタッフおよび今後レビュアーとなる可能性のある国内外の人々を対象に無意識的な偏見を解消するためのトレーニングを実施している。これまでのところ一定の成功は収めているが、GRCにもこのトピックに取り組んでもらいたいと思っており、その結果さらに状況が改善されることを心から期待している」と述べた。

[JSTパリ事務所]