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国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
科学技術部(MOST)のホームページ
元記事公開日:
2016/05/16
抄訳記事公開日:
2016/07/04

データで国家重点研究開発プロジェクトの審査状況を解読

国家重点研发计划运行怎样 数据来说话

本文:

2016年5月16日付の「科学技術部」ネット版は、「データで国家重点研究開発プロジェクトの審査状況を解読」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。

現在、国家重点研究開発プロジェクト(※)の審査状況が人々の注目を集めている。科学技術部が2015年11月に先駆けて公募した6つの国家重点研究開発プロジェクト(試行特別テーマ)のうち、最終的に面接を受けた627件の申請に対して、採択件数は242件で、全体の採択率は38.6%に達した。

この6つの試行特別テーマは「大気汚染の原因究明及び制御技術に関する研究」、「新エネルギー車」、「7大農作物の育種」、「幹細胞及びトランスレーショナル研究」、「化学肥料・農薬使用量減量及び利用効率の向上を目指す総合技術研究開発」、「デジタル医療器機の研究開発」である。

今回の課題募集について、719の研究機関から1286件の申請が提出された。研究機関別で見れば、155の大学、118の国公立研究機関は、391の企業と155の医療機関から構成されている。提出された1286件申請のうち、45歳以下の代表申請者は595人がおり、全員の46.27%を占める。

6つの試行特別テーマの管理を担当するのは、科学技術部ハイテク研究発展センター、中国バイオ技術発展センター、中国21世紀議事日程管理センター、中国農村技術開発センター、農業部科学技術発展センターの5か所のファンディング管理専門機構となっている。これらの専門機構は、関連規定に基づき申請受理、フォーマット審査、書類審査、面接審査等を実施した。1286件の申請のうち、フォーマット審査に合格した数は1242件で、申請プロジェクト件数全体の96.58%を占める。その後、1242件の申請に対して、国家科学技術専門家データベースからランダムに抽出した専門家431名によって、書類選考が行われ、そのうち627件が面接審査を受けた。面接は、再度国家科学技術専門家データベースからランダムに抽出された568名の専門家によって行われ、最終的に242件が採択された。これらの面接審査の専門家は、大学からは239名、国公立研究機関からは202名、企業からは97名、医療機関等からは30名で構成されている。その中で、教授級専門家は91%を占め、産業界の研究開発リーダーは9%を占める。その他、57.57%の専門家は、973計画(国家重点基礎研究発展計画)、863計画(国家ハイテク研究発展計画)、国家科学技術重大特定プロジェクト等に参加した経験がある。

現在、採択された6つの試行特別テーマに対して、関連予算審査を経て、正式的にスタートするという。

※中国中央政府は、競争的研究資金改革によって、研究的資金を「国家自然科学基金」「国家重大プロジェクト」「国家重点研究開発プロジェクト」「イノベーション誘導型プロジェクト」「研究拠点・研究人材プロジェクト」という5つに統合した。そのうち、「国家重点研究開発プロジェクト」には、従来の各省庁所管の競争的資金が統合された。

 

 

[JST北京事務所]