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- 国・地域名:
- EU
- 元記事の言語:
- 英語
- 公開機関:
- 共同研究センター(JRC)
- 元記事公開日:
- 2016/06/03
- 抄訳記事公開日:
- 2016/07/19
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JRC、米国エネルギー省とクリーンエネルギーおよびエネルギー効率向上に関する科学協力を強化
- 本文:
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欧州委員会共同研究センター(JRC)の2016年6月3日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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2016年6月2日、サンフランシスコで開かれた第7回クリーンエネルギー大臣会合(Clean Energy Ministerial)において、欧州委員会共同研究センター(JRC)と米国エネルギー省(DoE)は、クリーンエネルギーとエネルギー効率向上に関する科学協力に主眼を置いた協力協定書に署名した。JRCのVladimir Šucha事務局長と、DoEのLynn Orr科学・エネルギー担当次官が、DoEのMoniz長官および欧州委員会(エネルギー担当)Maroš Šefčovič副委員長の立ち合いのもと、協定書に署名した。今回の署名は、Šefčovič副委員長とモエダス欧州委員会委員が、研究イノベーションに関するミッションのために訪米した際に実現した。関連して、EUがクリーンエネルギーに関する世界的なイニシアティブ「ミッション・イノベーション」に参加することも今回の訪問で発表された。パリで開かれた国連気候変動枠組条約第21回締結国会議(COP 21)で立ち上げられたこのイニシアティブでは、これまでに世界の主要経済国20か国が、クリーンエネルギー分野の政府研究開発投資を今後5年間で倍増することを約束している。欧州委員会は、EUを代表してこのイニシアティブに参加している。EUは、2014年から2020年までの期間において、EUの研究・イノベーション・プログラム「ホライズン2020」に基づいて、クリーンエネルギーに100億ユーロの資金を割り当てる見込みである。
協力協定のねらいは、先端的低炭素技術を育成することで、研究機関ならびに専門家による相互協力を促すことであり、JRCと米国DoEのこれまでの協力関係に基づき、発電、エネルギー・システムおよび資源生産の分野における研究、技術開発および実証活動が行われる。具体的には、スマートグリッドのシステムと相互運用性、電池と蓄電システムの技術、炭素の回収、利用および貯留、非在来型の資源、技術のモニタリングと評価、エネルギーと水の連環(nexus)等がその活動例となる。
今回の協定締結の背景には、2015年10月、世界中で増加する電気自動車が、どこでも使える規格化されたプラグとその他の装置を装備できることを目的とするEuropean Interoperability Centre for Electric Vehicles and Smart Gridsの始動がある。このセンターは、2013年に米国のアルゴンヌ国立研究所に設立されたElectric Vehicle – Smart Grid Interoperability Centerの姉妹施設となっている。
[JSTパリ事務所]