[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
大統領府
元記事公開日:
2016/07/26
抄訳記事公開日:
2016/09/06

2017~2021年北極圏研究計画のドラフトを公開

Advancing Arctic Research

本文:

2016年7月26日付のホワイトハウスの標記発表の概要は以下のとおりである。

2017~2021年北極圏研究計画はアラスカおよび北極圏における気候・環境変動の理解の増進ならびに、科学的知見に基づく決定や政策決定の基盤とする為に、住民および地域社会に対する地域的かつ地球規模の影響の評価を行うことを目的としている。本計画を担当するのは省庁間北極圏研究政策委員会(IARPC)で、計画のドラフトが現在(2016年8月21日まで)オンラインで公開されている。

本計画には次の9つの目標がある。

・健康決定因子の理解増進に努め、北極圏住民の福祉向上の取り組みを支援する。
・変動する北極圏大気の組成と動態、およびその結果生じる表面エネルギー量の変化のプロセスやシステムの理解増進を図る。
・海氷変動の理解増進と予測向上を図る。
・北極圏海洋生態系の構造と機能および気候システムにおけるその役割の理解増進に努め、地域モデルの予測能力の向上を図る。
・山岳氷河およびグリーンランド氷床の物質収支と、海面上昇に対するその影響を、把握し予測する。
・永久凍土層、およびその生態系、インフラ、気候フィードバックへの影響を制御するプロセスの理解増進を図る。
・北極圏の陸地・淡水生態系およびその将来変動の可能性について景観規模の総合的な把握を進める。
・沿岸地域社会の災害時復旧力を高め、住民、自然環境、人工環境間の連携に関連した研究に取り組むことで、沿岸の自然・文化資源の適切な管理を推進する。
・意思決定支援の為の環境情報の収集、解釈、および活用を推進する。

本計画は米国の「北極圏地域政策」および「北極圏地域に関する国家戦略」に準拠したもので、北極圏住民の福祉、北極圏環境の適切な管理の推進、国家・地域安全保障の強化、および北極圏の理解増進に関連した政策の周知を目的としている。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]