中国政府は７月27日に「国家情報化発展戦略要綱」（以下、「要綱」という）を発布し、今後10年における中国の情報化の発展を指導する指針を示した。中国科学報7月28日付けの本概要をまとめる。

「要綱」は、中国の情報化の発展について、以下3つの段階的目標を設定した。
・2020年までに、全土で第３世代・第４世代ネットワーク網を整備し、第五世代通信技術の研究開発のブレークスルーを実現する。また、情報化による消費額６兆元（96兆円）、電子商取引総額38兆元（608兆円）を実現し、中国ーASEAN通信網の構築を完成し、情報産業の国際競争力を大幅に向上させる。
・ 2025年までに、ブロードバンドで全土をカバーし、情報化による消費額や電子商取引額を倍増させる。通信における重要な技術を全て自国で確保する。同時に、４大国際通信網を整備し、太平洋沿岸、中東欧、西アフリカ・北アフリカ、中央アジアなどとの国際情報ネットワークを整備し、競争力がある多国籍通信企業を育成する。
・2050までに、ネットワーク強国の地位を確保し、世界の情報化の促進へ貢献する。

[JST北京事務所]