[本文]

国・地域名:
オランダ
元記事の言語:
英語
公開機関:
オランダ科学研究機構(NWO)
元記事公開日:
2016/08/23
抄訳記事公開日:
2016/09/16

模範となる女性の南極研究者がウィキペディアに登場

Female role models Antarctic researchers on Wikipedia

本文:

オランダ科学研究機構(NWO)の2016年8月23日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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南極研究に従事する4人のオランダ人女性Corina Brussaard、Anita Buma、Monique de Vries、およびJacqueline Stelesのプロフィールが、ウィキペディアで紹介されることになった。100人を超える女性南極研究者のプロフィールが掲載されることで、若い女性の極地研究者は、これまで男性が支配してきた南極という分野において、女性も研究者としてのキャリアを積むことができるのだと確信できるようになる。

ウィキペディアに掲載されるプロフィールは、2016年8月23日にマレーシアのクアラルンプールで開かれた南極研究科学委員会(SCAR)の会合で紹介された。「Women in Polar Science」によるイニシアティブで行われた今回の活動は、ウィキペディアにおける女性南極研究者の登場を促し、総じてより積極的に振る舞うよう彼女たちを奨励することを意図している。

20世紀になっても、女性が南極の研究をすることはできなかった。ウィキペディアでプロフィールが紹介されている極地研究者のうち、女性が占める割合はわずか15%である。SCARは、いわゆるWikibombを開設して、30を超える国々の100人以上の女性南極研究者のプロフィールを一挙に追加掲載しようとしている。若い女性の研究者に、キャリアを積んだ女性研究者のプロフィールを見られるようにすることが重要であるとし、このようなロールモデルが彼女達に、自分が関心を抱いている分野でキャリアを積んでいくことが可能だということを示してくれる、としている。

4人のオランダ人女性は、オランダ科学研究機構(NWO)のオランダ極地プログラム(Netherlands Polar Programme:NPP)にも密に関与している。NWOはその性別多様性に関するポリシーに基づき、様々な手段を使ってオランダの研究界に優秀な女性を呼び込み、そのキャリアをステップアップさせようとしている。

[JSTパリ事務所]