[本文]

国・地域名:
ドイツ
元記事の言語:
ドイツ語
公開機関:
ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
元記事公開日:
2016/08/16
抄訳記事公開日:
2016/09/23

共に知識を創造する

Gemeinsam Wissen schaffen

本文:

連邦教育研究省(BMBF)は新たな「市民科学(Citizen Science)」助成策を進めることとし、これに関して概略下記のような報道発表を行った。

BMBFは初めて市民が主体となって参加する研究プロジェクトを支援する。市民科学は広く認知され普及しており、科学的な成果や応用の可能性に対して重要なインパクトを与えている。BMBFはこれを新しい助成策により拡充し、また方法論的にも前進させていきたいと考えている。目標は、市民と研究者が直接的に交流し、新たな科学的課題を見つけ出し、市民科学を総合的に進展させることである。

ミュラーBMBF政務次官は「自由時間に自分自身の科学的課題を見出す、例えば希少動物を観察したり、自分の町の歴史を研究したり、気候に関する現象を計測するような人々が増えている。市民は研究結果を受け取るだけではなく、研究プロセスに関与したいという意欲を持つようになっている。こうした市民社会とアカデミアとの交流、情報交換をBMBFとしては深化させていきたいと考えている。新しい助成策では、理系ではない人々をも魅了させるようなプロジェクトを対象とする。」と語った。

助成は、市民研究者を直接研究活動に結び付けるような大学と研究機関のプロジェクトを対象にしている。市民が研究者と先ずはデータを精査し、引き続いて研究課題や方法について中長期的に進展させることができる。助成期間は3年にわたるが、その目標は市民科学の分野を強化していくことである。このためBMBFは2017年から2019年にわたり400万ユーロを用意する。

市民科学の普及サイトhttp://www.buergerschaffenwissen.de/を通じてプロジェクトを紹介し、研究者と関心を持つ市民とをネットワークで繋いでいる。

 

[DW編集局]