[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2016/07/12
抄訳記事公開日:
2016/09/29

北京市が5G、脳型計算、知的ネットワーク、自動運転に向けた取り組み

北京市重点布局5G、类脑计算和智能网联驾驶

本文:

2016年7月12日付の「中国科学報」ネット版は、「北京市が5G、脳型計算、知的ネットワーク、自動運転に向けた取り組みを加速」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。

7月12日、北京市政府新聞弁公室と北京市科学技術委員会は「北京イノベーションアックションプラン(2014-2017)」の次世代モバイル通信技術の進展及び産業発展特別プロジェクトの成果発表会を開催し、5G次世代移動通信、脳型計算、知的ネットワーク、自動運転に向けた取り組みを加速することを表明した。

「次世代モバイル通信技術の進展及び産業発展特別プロジェクト」の実施以来、北京市科学技術委員会と関連部門は共同で、「技術難関突破と標準化に関する研究開発」、「チップ、端末とシステム設備の研究開発と産業化」、「モバイル通信とインターネット上の応用サービス」の三つの重点任務において、通信技術と標準化に関する研究開発、設備の開発と産業の育成、応用サービスなど110件以上のプロジェクト(課題)を実施し、段階的なブレークスルーを遂げた。

公共サービスでは、北京市のバス停、バス内及び地下鉄路線は全て4Gのカバーを実現した。北京に本拠地を置く大唐移動通信設備有限公司が主導するTD-LTE移動通信技術標準は、世界の4G技術標準の一つになった。北京の4Gに関連する産業は飛躍的な発展を遂げ、君正集成電路(Ingenic)、レノボ(Lenovo)、ミーユーアイ(MIUI)、中科晶上(Sylincom)、中科曙光(Sugon)、インスパー(Inspur)が開発する通信関連製品のシェアが国内トップとなり、世界の先頭を走っている。

北京市経済情報化委員会の班寧主任補佐は、「この2年間で、ブランドメーカー、チップメーカー、核心部品メーカーは、北京知能移動端末産業における共同イノベーション•プロジェクトを重点的に支持し、国産チップを搭載した次世代の知能端末の研究開発を推進する」と語った。

北京市科学技術委員会・電気装備処(課)の曹崗処長(課長)は、「今後、北京市は先発優位性により4G産業の発展を加速し、チップ設計、核心設備及び各業種の結合等において更により良い応用を目指す。その他、5G技術標準の研究開発を行って、5Gにおけるネット実験、プラットフォーム、測定器の開発等を展開する」と表明した。

今後5―10年、北京市は電子情報産業における以下のところに重点をおく。
一、5G: 5G標準の制定を加速し、5G標準の国際化を推進することで、大規模な応用を目指す。
二、脳型計算: 今後5年間で基礎の公共研究開発プラットフォームを構築。脳型計算用のチップを開発し、計算用ソフトウェアとハードウェアシステムを研究することで、視聴感知、自然学習等におけるブレークスルーと応用を実現する。
三、知的ネットワーク・自動運転: 2020年にセンサー、コントローラ、通信技術等の要素技術のブレークスルーを実現。知的ネットワーク・自動運転の研究開発体系を構築し、多業種の共同研究体制を形成することで、2025年に知的ネットワーク・自動運転技術の産業化を目指す。

第13次五カ年計画(2016-2020)期間に、北京市科学技術委員会は「次世代モバイル通信技術の進展及び産業発展特別プロジェクトの実現を目標として、「北京イノベーションアックションプラン(2014-2017)」の重点任務を着実に実行し、北京情報技術のイノベーションを推進して、科学技術イノベーション・センターの建設にサポートをする。

[JST北京事務所]