[本文]

国・地域名:
スイス
元記事の言語:
英語
公開機関:
スイス国立科学財団(SNSF)
元記事公開日:
2016/09/07
抄訳記事公開日:
2016/10/19

SNSFとスイス連邦技術革新委員会(CTI)、Bridgeプログラムを設置

Bridge programme: the SNSF and the CTI build bridges

本文:

スイス国立科学財団(SNSF)の2016年9月7日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
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スイス国立科学財団(SNSF)とスイス連邦技術革新委員会(CTI)は、両者が既に提供しているスイスの科学イノベーションのための支援を補完する目的で、新しい資金供与プログラム「BRIDGE」を共同で設置した。このプログラムは、研究界とビジネス、社会との間の協力関係を強化することで、科学研究が持つ経済的・社会的潜在力を開花、実現させることを最大の目的としている。

BRIDGEプログラムでは、参加研究者と実践パートナーが、プロジェクトの早い段階から知識や情報を交換することが推奨される。また、特に大学やスイス連邦工科大学(ETH)の各施設、応用科学を教える大学など様々な研究機関間の協力関係を促すことも狙いとしている。

1つ目のスキーム、「Proof of Concept(概念実証)」は、研究分野・種別を問わず、各自の研究成果をもとに革新的なアプリケーションを開発したいと考えている若手研究者(学士号取得者以上)を支援対象としている。資金は12か月間にわたって提供されるが、特別な理由がある場合には、期間が18か月間まで延長されることがある。プロジェクトに直接関連する申請者の給与および資材に、この制度で提供される資金を充当することができる。

2つ目の資金供与スキーム、「Discovery(発見)」は、基礎研究と応用研究の相互作用を追究、評価し、可能であれば研究成果のイノベーションの可能性を実現したいと考える経験豊かな研究者を対象としている。このスキームでは、社会的・経済的に強い影響力を持った技術的なイノベーションプロジェクトのみに資金が提供される。支援期間は最長で4年間。申請は個人でも、また最大で3機関までの研究機関で構成されたコンソーシアムでも行うことが可能となっている。また、プロジェクトのスタッフ給与と関連の資材は、助成金で賄うことができる。

BRIDGEプログラムは、2017年から2020年にかけての教育、研究およびイノベーション(ERI)の推進に関する文書(報告書)の一部に含まれている。プログラムに関する最終的な決定は、議会が2016年秋の会期で下す予定。

[JSTパリ事務所]