[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
中国科学報
元記事公開日:
2016/09/08
抄訳記事公開日:
2016/11/02

2016中国 科学技術とSFの交流を図る大会を北京で開催

2016中国科幻大会在京召开

本文:

2016年9月8日付の「中国科学報」ネット版は、「2016中国SF大会」の北京での開催について報じた。この大会は、中国科学技術協会等の共催で開催され、科学技術とSFの関係を取り扱ったもの。本記事ではそれらの報道の概要をまとめる。

9月8日、北京航空航天大学の晨興音楽ホールにて、2016中国科学技術&SF交流大会の開幕式があった。同大会のテーマは「科学の創想、知能の未来」で、中国科学技術協会、テンセント社、SF(サイエンスフィクション)世界雑誌社、中国科学普及作家協会が共同で開催し、中央中共政治局委員、国家副主席である李源潮氏が開幕式に出席し、講話を行った。

2016中国SF大会は4日間にわたり、テーマ報告、ハイレベル・サミット、2016中国SFハイレベル・フォーラム、第27回ギャラクシー賞(Galaxy Awards)の授賞式、中国SF展、SFカーニバル、国際SFハイレベル・フォーラム、第7回グローバル中国語SFネビュラ賞(Nebula Awards)授賞式、SF映画放映等の様々な活動を含め、国内・海外のSF作家、研究者、専門家、SFメディア、SFファン及び科学技術界代表らが参加して、SFの創意・創作、SF産業の発展趨勢等の内容を巡って報告及び交流、討論等を行った。

同大会のスポットライトの一つとして、マイクロスケール(microscale)物質科学国家実験室、中国科学技術大学近代物理学部の陳宇翱教授、閲文集団(2015年3月に、テンセント文学と盛大文学が合併し、新会社「閲文集団」を設立)の張蓉副総裁、日本科学未来館の毛利衛館長、中国SF作家の劉慈欣氏、北京師範大学のSF文学博士課程の指導教官である呉岩教授等を含む科学技術界、映画テレビ界、出版業界等における有名人が参加し、自分の専攻領域とSF結合についての見解や宇宙への憧れを強く抱いているなどの話をした。日本未来科学館の毛利衛館長は「科学とSFの共存共栄」をテーマにしたパネル討論に参加、発言した。

中国のSF作家である劉慈欣氏は作品「三体」で2015年の第73回ヒューゴー賞(1953年に創設したSF・ファンタジー文学賞で、前年に英語で発表されたSF作品を対象に、SFファンの投票によって受賞作が決められる。世界的なSF文学賞としては、ネビュラ賞と知名度を二分する)を受賞した。アジア人がこの賞を獲得するのは今回初めて。

[JST北京事務所]