[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
国防高等研究計画局(DARPA)
元記事公開日:
2016/09/13
抄訳記事公開日:
2016/11/02

都市を低空で飛行するドローンUAS(ドローン)の追跡・監視システムの開発

Keeping a Watchful Eye on Low-Flying Unmanned Aerial Systems in Cities

本文:

2016年9月13日付の国防高等研究計画局(DARPA)の標記発表の概要は以下のとおりである。

市販のUAS(ドローン)が安価で飛ばしやすくなりテロや軍事目的で使用される可能性が高くなったので、特に視界が限られ多くの物体が同様のスピードで移動する都市部において、米軍ではそのような航空機を早期に発見・特定する必要にますます迫られている。

都市地域における小型UASのマップ作成という技術的に困難な目標を達成するべく、DARPAはこのほど航空捜査網(Aerial Dragnet)プログラムを発表した。本プログラムでは、大都市の高度1,000フィート以下で稼働する全てのUASを永続的に広域で監視するための革新的技術を追究する。本プログラムの重点は海外の都市環境で活動中の軍隊の防衛にあるが、本システムは究極的にはUASで可能になったテロの脅威からの米国の都市地域を防衛するのに役立つ民生用アプリケーションを可能にする。

視界の広さが脅威を軽減するオープンな領域で使用される監視方式を拡張することで、小型UAS(ドローン)を追跡するシステムがいくつか開発されているが、このようなシステムの都市地域における運用は実用性に欠ける。航空捜査網プログラムではこのような方式を避けて、都市環境での小型UASの基本的な物理特性に適応するシステムを開発することで、広範囲にわたる低速・低空飛行の脅威を見通し外(non-line-of-sight)で追跡・特定することを可能にしている。本プログラムは多数の革新的方式を追究するが、概念的には監視ノード(各ノードが近隣規模の都市領域をカバーする)のネットワークを計画している。ビルの上部およびビル間を監視できるセンサー技術を用いて、飛行機が奥まった場所や物陰で視界から消える場合でも各監視ノードはUAS(ドローン)を追跡できる。

[DW編集局+JSTワシントン事務所]