[本文]
-
- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2016/09/20
- 抄訳記事公開日:
- 2016/11/08
-
オープン・アクセスはより多くの知識を生み出す
- 本文:
-
連邦教育研究省(BMBF)は広範なオープン・アクセス戦略を9月からスタートさせることとし、概略下記のような報道発表を行った。
オープン・アクセスとは、インターネットのオンライン雑誌など一般の科学出版物を無料で利用できるようにすることである。従って誰でもその記事にアクセスし、読み、転送することができる。今回の新しい措置は、オープン・アクセスをドイツにおける科学的な発表のスタンダード・モデルとして確立しようというものである。
ヴァンカ大臣は戦略の発表に当たり、「税金によって進められた研究の成果は一般のために無料で利用されることこそ重要であると考える。今日、科学的な知識は容易に公開されることが可能である。デジタル・メディアがこれを可能にし、このチャンスをより強力に進めていかねばならない。
この度の新しいBMBF戦略の中核的措置となるのは、BMBFが助成する全てのプロジェクトに対してオープン・アクセス条項を導入することである。BMBFが助成するプロジェクトの論文は、直ちにオープン・アクセス・モデルにより発表されるか、発表禁止期間が過ぎれば、適切なドキュメント・サーバーで提供されることになる。研究者としては、それを発表するのか、どのようなジャーナルに公表するのか、その選択は自由である。連邦政府はこれに関する法的基盤を既に2014年1月に科学的著作の著者に関する無条件の二次使用権の導入によって創設している。
またBMBFは国立のコンペテンス・ネットワーク センターを通じて州、大学、研究機関のオープン・アクセス活動拡大を支援していく。加えてBMBFはコンペティションにおいて、新しい発表フォーマットを大学や研究機関に定着させるための革新的なアイデアを振興している。BMBFはアカデミアと共にオープン・アクセスというテーマを継続的に進展させていく。
多くの出版社は既にオープン・アクセスを発展させ、著者にその記事を出版物と並びこの新しいフォーマットで発表する機会を提供している。アカデミアにおいてもオープン・アクセスは既に一つの概念となっており、研究者の利用は増加している。ヴァンカ大臣は「既存のイニシアチブを強化し、オープン・アクセス利用の新しい道を示していきたい。知識への自由なアクセスは社会的発展のためのステップともいえる」と語った。
[DW編集局]