2016年9月21日付の「中国科学報」ネット版は、「中国科学院、四川省と全面的な科学技術協力協議を締結」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。

9月21日、中国科学院は四川省と全面的な科学技術協力に関する覚書を締結した。今後5年で、双方は四川省で60以上の中国科学院傘下の研究所・企業に対して、800件余りの重大なプロジェクトを推進し、科学技術協力と成果転化を進める。また、共同でイノベーション駆動のためのシンクタンクの創設や人材育成・交流協力を推進して、四川省の経済・社会発展に貢献する。

覚書に基づき、第13次五カ年計画期間中（2016-2020年）、双方は中国科学院の科学技術・人材の優位性を十分に活用し科学技術と経済の融合を加速する。具体的には、四川省の全面的なイノベーション・改革試験区の建設や軍民融合の発展を通じて、重点新興産業の発展を支える鍵となる技術のプレークスルーを進め、四川省の中国科学院の科学技術成果の転化及び科学研究機関の革新・改革を加速する。また、四川省の自主イノベーション・創業能力を向上させ、世界で影響力を持つ地域イノベーション・創業センターを作り、共同イノベーション発展を実現することに注力する。

第12次五カ年計画の期間（2011-2015年）では、中国科学院傘下の60以上の研究所・企業は四川省で電子情報、装備製造、バナジウムチタン資源、新エネルギー、省エネ環境保全、バイオ医薬、生態環境等の領域において700件余りのプロジェクトを展開し、四川省の企業、経済・社会の発展に大きく貢献した。

[JST北京事務所]