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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2016/10/07
- 抄訳記事公開日:
- 2016/11/18
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ウイルスを利用してバクテリアと戦う
- 本文:
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連邦教育研究省(BMBF)は耐性菌に対処できる新しい診断法および治療法を振興することにし、これに関して概略下記のような報道発表を行った。
耐性菌の発生は生物学的進化の自然のプロセスであり、抗生物質の投与によって防げず、単に進行を遅らせることしかできない。このため危険な菌に対処する新しい方法を見つけ出し、患者の看護においてそれを利用することが是非とも必要である。
研究者は、特別な形態のウイルスで、特定のバクテリアだけを攻撃するファージを利用したり、あるいは、バクテリアにより発生した毒物を適切な薬品によって破壊しながら、感染した人間の疾病発生をブロックする新しい試みをしている。こうした革新的な検証方法は、抗生物質をより目標に定めて投与するための助けとなる。そのために研究者は、どのような病原菌が疾病を発症させたのか、どのような医薬品が病原菌に効くのかを明確にしなければならない。このことは耐性菌の発生を防ぎ、看護クオリティの改善につながる。
ヴァンカ大臣は「耐性病原菌は感染症における治療をますます難しくし、世界的な脅威となっている。それだけに、研究によって新しい治療方法とバクテリアを抑制する方法を見出すことが重要である」と語った。
BMBFは2017年からこの二つの研究領域における解決策を見出すため産業界と学界によるアライアンスを支援していく。その際特に中小企業に焦点を当てる。このため総額1,500万ユーロが用意されており、各プロジェクトは最大3年間となる。
連邦政府の「医薬品対話」(Pharma-Dialog)において抗生物質耐性菌の対処は将来の中心的重要課題として認められており、BMBFは加えて新薬の研究に多大な努力を払う数多くの研究機関を支援していく。
[DW編集局]