[本文]

国・地域名:
EU
元記事の言語:
英語
公開機関:
共同研究センター(JRC)
元記事公開日:
2016/09/29
抄訳記事公開日:
2016/11/18

新たな対話に向けて―INGSA第2回会議を開催

Science and policy making – towards a new dialogue

本文:

欧州委員会共同研究センター(JRC)の2016年9月29日付のニュースで、標記の記事が掲載されている。以下にその概要をまとめる。
===
2016年9月29日、30日の両日、ブリュッセルで、政府への科学的助言に関する国際ネットワーク(International Network for Government Science Advice, INGSA)の第2回会議が開催される。INGSAが共同で主催したこの会議では、現行の政策および困難な政策に対して科学的助言をする際の原則や実務について話し合いが行われる。

欧州委員会の教育・文化・青少年・スポーツ担当委員であり、欧州委員会共同研究センター(JRC)を担当しているティボル・ナヴラチチ(Tibor Navracsics)は、「世界各国の政治家は、移民や気候変動といった複雑な課題、またこれらの課題に対処するための新しい方法――たとえば国境を超えた枠組みなど――を模索する必要性に直面している。健全な科学的助言は、政治家が目の前の問題を理解し、十分な情報を得たうえで責任ある政策決定を下す際に重要な役割を果たす。問題を特定し、様々な選択肢を比較し、何が有効であるかを評価するには、エビデンスが不可欠である。科学的助言を行うには、研究者と政治家が新たな対話の場を持ち、互いのニーズや視点についてさらに理解を深める必要がある。」と述べた。

カルロス・モエダス(Carlos Moedas)研究・科学・イノベーション担当委員、およびINGSAのピーター・グルックマン会長も基調講演を行った。

一連のセッションでは、政策決定者や実務家、政府への科学的助言に関わる研究者、その他のステークホルダーなどが、変化を続ける世界における科学と政策決定の関係や、解決志向の科学的助言、自然科学と社会科学、行動科学の統合について話し合っている。国境を超えた枠組みに関する科学的助言は、欧州委員会の科学的助言メカニズム(Science Advice Mechanism)および国連事務総長科学諮問委員会の例をもとに検討される予定である。

[JSTパリ事務所]