[本文]

国・地域名:
米国
元記事の言語:
英語
公開機関:
米国科学振興協会(AAAS)
元記事公開日:
2016/11/09
抄訳記事公開日:
2016/11/29

米国大統領選挙結果に対する米国科学振興協会(AAAS)CEOのコメント

AAAS CEO Comments on the U.S. Presidential Election Outcome

本文:

2016年11月9日付の米国科学振興協会(AAAS)の標記発表によれば、AAAS CEOのラッシュ・ホルト氏は米国の第45代大統領にドナルド・トランプ氏が選ばれたことを受けて、概略以下のようなコメントを発表している。新大統領は、気候変動への対応や米国のエネルギーの未来の安定確保から、医学など多数の領域における科学研究の取り組みに対する持続的な投資に至るまで、広範囲にわたるグローバルな課題に直面する。

「次期大統領に選ばれたドナルド・トランプ氏は、経済発展、イノベーション、雇用を牽引し米国民の生活向上を図るべく、科学、技術、教育の発展に向けて備える必要がある。」

「次期大統領は、科学技術関連の即応体制を確保するべく、次期科学顧問の任務を果たす然るべきレベルの科学者または技術者の任命に向けて、迅速に行動する必要がある。」(ライス大学ベーカー公共政策研究所による2016年9月の報告書(http://www.bakerinstitute.org/media/files/files/2754ab9e/ST-pub-OSTPRecs-Report-091416.pdf)に盛られた提言を後押ししたもの)

「次期科学顧問は極力早い段階で政府の意思決定プロセスに組み入れられる必要がある。それは感染症対策など明らかに科学に直結するテーマの場合のみでなく、外交、サイバーセキュリティ、農業、先進製造技術のほか、回復力のあるインフラなどの(科学技術に関連する)事項についても同様である。」

(次期大統領が就任の準備をするにあたっては)「議会は、現在進行中の審議を終えて、2017年度の政府の財政支出の審議を行うことが必要不可欠になる。」(つまり、それぞれの委員会を通して予算案を作成・提出するに当たって、両院ですでに実施されている強力な超党派的作業を完了させる必要がある。)

「すでに可決されている一連の法案では連邦政府の研究開発投資は、下院では2016年度より2.1%の伸び、上院では2016年度より3.2%の伸びが見込まれている(インフレ率よりわずかに大きい)。研究開発に対する連邦政府投資のこの実質的な伸びは、経済成長、安全・セキュリティの強化、人類の知識拡大に供するイノベーション推進機関にとって、極めて重要な刺激となる。」

[DW編集局+JSTワシントン事務所]