[本文]

国・地域名:
中国
元記事の言語:
中国語
公開機関:
科技日報
元記事公開日:
2016/11/01
抄訳記事公開日:
2016/12/12

CAS:「研究フロンティ2016」レポートを発表、中国は30のフロンティア領域における研究が優れる

《2016研究前沿》报告发布:中国三十个科研前沿表现卓越排名世界第二

本文:

10月31日、中国科学院(CAS)傘下の科学技術戦略諮問研究院(前身:科学技術政策・管理科学研究所、IPM)と文献情報センターはClarivate Analytics社(前トムソン・ロイター社知的財産・科学事業部)と共同で、「研究フロンティア2016」レポートを発表し、中国の先導しているフロンティア領域が初めて選定されたと伝えた。科技日報は11月1日付で報じた。本記事でその概要をまとめる。

「研究フロンティア2016」レポート(以下、「レポート」という)レポートにおいて、過去6年間の文献に対し共著分析によって12,188の分野が抽出された。そして、自然科学・社会科学の10領域において、それぞれのトップ10のホット分野を特定する。つまり、10領域で総数100のホットな分野を抽出した。他方、最近2年間に急成長してきた80の分野を「新興フロンティア」として抽出し、これら合計180の先端研究分野において、国別・研究機関別で統計を行った。

レポートは、米、英、独、仏、日、中等主要国の180の先端分野における寄与度と研究のポテンシャルについても評価を行った。中国について、以下でポイントをまとめる。
・中国は30の先端分野をリードしており、全体の1/6を占める。米国(106分野)に次ぐ第2位。
・30の先端分野は8つの領域にまたがる。化学分野と材料科学分野に比較的に集中しているが、物理や生物、工学等の領域は比較的にバランスが取れている。
・30の先端分野のうち、国の重大課題に係わる競争的研究資金から生まれたものが大多数を占める。例えば、鳥インフルエンザ、ポリマー太陽電池、黒燐、ワイル半金属、クラウド製造等の分野において、中国は特に優れている。

また、先端分野におけるリーダシップについて、コア論文の統計では、ラストオーサーとして米国は152、英国は90、中国は68のオーサーが選出されており、中国は第3位となった。

[JST北京事務所]