11月11日、中国科学技術部は国家統計局、財政部と共同で、「2015年全国科技経費投入統計速報」（以下、「速報」という）を発表した。速報の概要は以下の通りである。

・2015年、中国全国のR＆D投入総額は14,169.9億元に達し、前年より1,154.3億元（8.9％）増加した。対GDP比は、前年より0.05ポイントを上げて2.07％となった。
・R＆Dの研究タイプ別では、基礎研究支出716.1億元（前年より16.7％増）、応用研究支出1,528.7億元（同9.3％増）、試験開発（商品化研究）支出11,925.1億元（同8.4％増）。また、R＆D従事者一人当たりの支出は37.7万元、前年より2.6万元増。
・支出の主体別では、企業支出10,881.3（同8.2%増）、政府系研究機関支出2,136.5億元、大学支出998.6億元（同11.2％増）。
・支出の地域別では、江蘇省（1,801.2億元）、広東省（1,798.2億元）、山東省（1,427.2億元）、北京市（1,384億元）と浙江省（1,011.2億元）がトップ5位を占める。そして、対GDP比では、北京は6.01%で、第2位の上海（3.73％）より2.28ポイントを上回り、全国で大幅にリードする。
・ある程度の規模以上の産業において、総額10,013.9億元が投入されている中、①計算機・通信とその電子デバイス製造業（1,611.7億元）、②電気機械・器材製造業（1,012.7億元）、③自動車製造業（904.2億元）、④化学原料・製品製造業（794.5億元）、⑤汎用設備製造業（632.6億元）、⑥専用設備製造業（567.1億元）、⑦鉄金属製錬・圧延加工業（561.2億元）がいずれも500億元を超え、トップ7位を占める。
・このほか、国家財政が科学技術全体への支出は、2015年に初めて7千億元の大台を突破し、7,005.8億元（前年より8.5％増））に達した。うち、中央財政から3,012.1億元（同3.9％増）、地方財政から3,993.7億元（同12.3％増）支出された。

[JST北京事務所]