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- 国・地域名:
- 中国
- 元記事の言語:
- 中国語
- 公開機関:
- 中国科学報
- 元記事公開日:
- 2016/11/18
- 抄訳記事公開日:
- 2017/01/06
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中国のスパコン・アプリケーション、ゴードン・ベル賞を初受賞
- 本文:
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2016年11月18日付の「中国科学報」ネット版は、「中国のスパコンアプリケーション、ゴードンベル賞を初受賞」と報じた。本記事ではその概要をまとめる。
11月17日、第29回スパコン国際会議(SC16)が米国のソルトレイクシティで行われ、中国が始めてゴードンベル賞を受賞した。受賞したのは中国科学院ソフトウェア研究所の楊超研究員や清華大学の薛巍、付昊恒副教授、北京師範大学等の研究チームが共同で開発したスパコン「神威太湖之光(Sunway TaihuLight)」で運用する「地球大気非静力雲解像シミュレーション」気候予測アプリケーションで、中国高性能応用成果において同賞の「ゼロの突破」を実現した。
今回、世界で合わせて6つの応用成果がゴードン・ベル賞のファイナリストに選出され、そのうち、「神威・太湖之光」をベースとする3つのアプリケーションが受賞を果たした。あとの2つは国家海洋局が清華大学などと開発した「高解像度波浪シミュレーション」、中科院ネットワークセンターが開発した「チタン合金ミクロ構造変化フェーズフィールドシミュレーション」である。
「ゴードン・ベル賞」は1987年に設立され、毎年、米国コンピューター学会(ACM)と米国電気電子学会(IEEE)が共同授与し、高性能コンピューター応用分野でのノーベル賞と呼ばれる。同賞は、通常、同年に発表された世界スーパーコンピューターランキングの「TOP500」でトップに立ったコンピューターシステムが獲得する。
スーパーコンピューターの応用レベルは国家のスパコンのソフトパワーの象徴で、中国が初めてゴードンベル賞を受賞し、スーパーコンピューターのソフトウェア開発レベルと応用レベルを著しく向上させることを示している。
[JST北京事務所]