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- 国・地域名:
- ドイツ
- 元記事の言語:
- ドイツ語
- 公開機関:
- ドイツ連邦教育研究省(BMBF)
- 元記事公開日:
- 2016/11/28
- 抄訳記事公開日:
- 2017/01/13
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秀でた生徒のための学習環境の改善
- 本文:
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連邦教育研究省(BMBF)と文部大臣会議は有能な生徒の成長可能性を向上させる共同イニシアチブを発表し、これに関して概略下記のような報道発表を行った。
連邦と州は、優秀で潜在能力を持つ特に有能な生徒の将来性を考慮し助成する意向である。共同イニシアチブの目標は、出自、性別、社会的ステータスに関係なく生徒を助成し、全ての人々のために最善の学習成果および教育成果を確保することにある。これは機会と教育の均等を目標とする教育政策のガイドラインともいうべきものである。この助成プログラムは10年を期間とし、総額は1億2,500万ユーロで、連邦と州が折半負担する。この種のプログラムとしては初めてのもので、連邦と州は、この助成策が個人にとっても、社会にとっても大きな意味を持っている、という点で一致を見ている。
ヴァンカ大臣は、「PISA あるいはTIMSSのような国際的調査によって、ここ数年ドイツの児童および生徒でトップクラスの成績を収めるものの数が少ないことが明らかになっている。革新的なハイテク国家として、ドイツは優れた頭脳を未発見のまま放置することは許されない。このためポテンシャルはあるが、その能力がまだ認識されていない者たちを特に助成していきたい。BMBFはこのイニシアチブを実践的に研究によって見守り、この戦略の成否を明らかにしていきたい」と語った。
バイエルン州シュペンレ(Dr. Spaenle)教育科学大臣は「ギフテッド(顕著に高度な知的能力を持っている子供)の育成は、困難な育成環境にある児童の助成と同様、公平な教育の中核となるものである。若者を効果的にかつ持続的に助成するためには、さまざまな才能をできる限り早期に認識し、生徒たちが集中的に助言や支援を受けれるようにしなければならない。複数の教育プログラムにより、多様な才能を持続的に助成し、若者たちの最適な能力開発を確保することができる。」と語った。
このイニシアチブは5年目に中間評価を行う。まず各州において連邦および州の支援によりモデル校が助成に関するコンセプトを作成し、能力を伸ばす学校を組織することになる。そのためモデル校は協力的なネットワーク構造を構築し、教育コンセプトを開発する。第二フェーズの中核となるのは成果の移転であり、第一フェーズに参加したモデル校は他の学校にとって模範となる存在となる。第二フェーズにおいては、開発された戦略およびメソッドもその効果の点で評価されることになる。
科学的支援、フォローアップ、評価そして補完的な研究助成はBMBFの所管領域に属し、教育研究基本計画(Rahmenprogramm Bildungsforschung)の一環。
[DW編集局]